科目名 | |||
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書道 | |||
担当教員名 | |||
緑川 明憲 | |||
科目設置 | 文学部専門教育科目 | 授業形態 | 夏期スクーリング |
科目種別・類 | 第3類 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2022 | 授業コード | 52245 |
開講期間 | III期 8/22~8/27 | 曜日・時間等 | 1~2限 9:00~12:45 |
わが国の書道史について、特に古代、すなわち飛鳥時代から平安時代までの書を取り上げ、そこに見られる書風(文字の書きぶり)の変遷と発達について講義します。書風は、それが社会から独立して変化していったわけでは決してなく、それぞれの時代の政治や文化と濃厚に関係しながら発達と変遷を遂げてきました。従って、政治や文化の趣向が変われば、書風もまた当然歩調を合わせて変わっていくのです。
特に古代のわが国では、当初は中国からの影響を濃厚に受けつつも、次第に国民性に合わせた書風を完成させていった時期に当たっています。本講義では、各時代を代表する「能書」(書の名人)や名筆を紹介するばかりでなく、政治史や文化史、そして中国との関わりにも目を向けながら、それぞれの時代の書とその特徴的な書風について深掘りしていきたいと考えています。
第1回講義内容
日本書道史の概説と参考書の紹介
第2回講義内容
飛鳥時代の書
第3回講義内容
白鳳時代の書
第4回講義内容
奈良時代の書(その1)―時代の背景
第5回講義内容
奈良時代の書(その2)―奈良の能書たち
第6回講義内容
弘仁時代の書(その1)―空海を中心に
第7回講義内容
弘仁時代の書(その2)―嵯峨天皇を中心に
第8回講義内容
藤原時代の書(その1)―小野道風を中心に
第9回講義内容
藤原時代の書(その2)―藤原佐理・藤原行成を中心に
第10回講義内容
藤原時代の書(その3)―仮名文字の発達
第11回講義内容
写経について
第12回講義内容
総括
その他の学習内容
・小テスト
・試験を行います。
出席状況や小テスト、試験などの結果に基づいて総合的に判断します。
教科書を購入する必要はありません。
『日本書道史』/春名好重 淡交社 昭和49
『書道』/高橋正彦 通信テキスト 1977
本年度は「古代書道史」を講義していきますが、書道とはいうものの、ただ単に文字の姿を追っていくだけのお話は致しません。書道を正しく理解するためには、各時代の歴史や文化など、幅広い視点が必要です。広く興味を持って講義に臨んで欲しいと思います。