慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
破産法
担当教員名
工藤 敏隆
科目設置 法学部専門教育科目 授業形態 夏期スクーリング
科目種別・類 甲類・乙類 単位 2
キャンパス 三田 共通開講学部 経済学部でも開講する。
設置年度 2022 授業コード 72216
開講期間 III期 8/22~8/27 曜日・時間等 3~4限 13:45~17:30

授業科目の内容

 倒産法は、倒産状態にある債務者につき、総債権者の公平を確保しつつ、債務者の財産の清算または債務者の再建・再生を図る手続に関する法である。
倒産手続を規律する代表的な制定法は、破産法、民事再生法、会社更生法および会社法第2編第9章第2節(特別清算)である。とりわけ破産法は、債務者の事業を終了させた上で、総財産を換価し債権者に平等に分配する「清算型」の手続であり、対象とする債務者の資格に制限はない。破産法以外の3法は、多少の差はあれ破産法を基礎としているため、倒産法全体を理解するには、まずは破産法からということになる。
 担当者は、かつては弁護士として債務者、債権者、破産管財人それぞれの立場で倒産手続に関与した実務経験があり、そこでの知見を踏まえ、受講者が実際の手続をイメージしやすい講義を心がける。 


第1回講義内容
倒産法の全体像 破産手続の開始

第2回講義内容
破産財団 破産債権

第3回講義内容
破産管財人(1)

第4回講義内容
破産管財人(2)

第5回講義内容
破産と契約関係(1)

第6回講義内容
破産と契約関係(2)

第7回講義内容
取戻権 別除権

第8回講義内容
相殺権

第9回講義内容
否認権(1)

第10回講義内容
否認権(2)

第11回講義内容
破産手続の終了 個人債務者の破産

第12回講義内容
総括

その他の学習内容
  ・小テスト

成績評価方法

小テスト、および最終時限で行う試験により評価する。

テキスト(教科書)※教科書は変更となる可能性がございます。

プレップ破産法 第7版/徳田和幸 弘文堂 2019

プリントを適宜配布する
講義スライドをプリントとして配布する予定である。

参考文献

破産法・民事再生法〔第4版〕/伊藤眞 有斐閣 2018
〈概説〉倒産法/三上威彦 信山社 2018
破産法(新基本法コンメンタール)/山本克己ほか編 日本評論社 2014

受講上の要望、または受講上の前提条件

 授業には六法を持参すること。また、民法に関する基礎的な知識を有していることを前提としているので、民法の理解が不充分な場合は各自民法の教科書で補完すること。

講師の実務経験※実務家としての経験があり、その知見が授業に反映されている場合に、「あり」と表示されます

あり