慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
社会科・地理歴史科教育法Ⅱ
担当教員名
吉村 日出東
科目設置 教職科目 授業形態 夏期スクーリング
科目種別・類 教職 単位 2
キャンパス 日吉 共通開講学部 -
設置年度 2022 授業コード 82211
開講期間 II期 8/15~8/20 曜日・時間等 3~4限 13:45~17:30

授業科目の内容

〔授業の到達目標及びテーマ〕
 社会科という教科は、時代の変遷の中で、特に歴史認識の問題を中心に変質してきた。これに関する理解の上に、国土認識と歴史認識をより深められる授業を構想できるようになる。
 ①  社会科教育における代表的社会科観及び歴史認識について理解する。
 ②  学習指導要領の社会科学習内容を理解し、多様な教材を活用できるようになる。
 ③  学習指導案を作成し、模擬授業を行えるようになる。
 ④  授業構想に際して、情報通信技術の活用ができるようになる。
〔授業の概要〕
 高等学校社会科は、1989年版学習指導要領から廃止され、地理歴史科と公民科に再編成された。この時の経緯を見ていくと歴史科目の専門性・系統性という課題が主要論点であった。このことは、地理歴史科において求められる国土認識と歴史認識の問題は特に時代の変化に翻弄されやすいものであると理解したうえで、空間的把握としての地理学習と時系列的把握の歴史学習の関係性について深めた学習づくりを目指していく。なお、中学校及び高等学校教員として勤務した実務経験を踏まえて、学習指導案作成と模擬授業では、NIEや情報通信技術の活用、社会科見学など、多様な授業が構想できることを目指す。

第1回講義内容
社会科における歴史教育について

第2回講義内容
戦前期日本の歴史教育

第3回講義内容
日本神話の歴史教育の場での取り扱いについて

第4回講義内容
戦前期の教科書の内容と現代との相違について

第5回講義内容
家永三郎の社会科観

第6回講義内容
現代史の扱いについて

第7回講義内容
学習指導要領に示された学習内容と評価について

第8回講義内容
国土認識と地誌について

第9回講義内容
教材の活用法 グラフと地図について(情報通信技術の活用の活用を含む)

第10回講義内容
学習指導案の作成と評価

第11回講義内容
模擬授業 地理編

第12回講義内容
模擬授業 歴史編

その他の学習内容
  ・社会科見学に関する授業内容を含めている。そこで、授業中に課外活動として、社会科見学の実践活動を行う場合がある。

成績評価方法

A各回に行うリアクションペーパー、レポート。及び、B学習指導案、模擬授業。で評価する。A:B=30:70

テキスト(教科書)※教科書は変更となる可能性がございます。

プリントを適宜配布する

参考文献

・『中学校学習指導要領解説 社会』文部科学省、東洋館出版、平成30年 3 月31日
・『高等学校学習指導要領解説 地理歴史編』文部科学省、近刊
・家永三郎『一歴史学者の歩み』岩波現代文庫
・日本社会科教育学会編『社会科教育事典』ぎょうせい、2012年

受講上の要望、または受講上の前提条件

kcc-channel等で通知する事前課題を行った上で出席すること

講師の実務経験※実務家としての経験があり、その知見が授業に反映されている場合に、「あり」と表示されます

あり