科目名 | |||
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哲学(専門) | |||
担当教員名 | |||
郷家 祐海/髙取 正大 | |||
科目設置 | 法学部専門教育科目 | 授業形態 | 夜間スクーリング |
科目種別・類 | 甲類・乙類 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | 文学部専門教育科目:哲学(専門) |
設置年度 | 2022 | 授業コード | 52202 |
開講期間 | 10月7日(金)~1月6日(金) | 曜日・時間等 | 金曜日、18:20~20:05 |
【知識論:古代と現代】
知識論/認識論は、古代ギリシャの時代から現代に至るまで、哲学の最も主要な下位分野の一つであり続けている。本講義ではこの分野について、歴史的な側面と現代的な展開という二つの観点を通して学んでいきたい。
郷家が担当する前半部分では、古代ギリシャの認識論を扱う。認識や知識はなぜ、どのように問題とされたのか。この点について、初期ギリシャ哲学のテクストを取り上げながら考察する。そのうえで、認識や知識の問題に対する様々な議論の展開を、プラトン、アリストテレス、懐疑主義のテクストを読み解きながら辿っていく。たんに歴史上の哲学者の思想を紹介するのではなく、現代の認識論の諸問題に対して古代の哲学がどのような示唆を与えてくれるのかということについても検討する。
高取が担当する後半部分では、上枝美典『現代認識論入門』(の一部)をテキストとして、現代の分析哲学における認識論の展開について、重要な話題のいくつかを学習する。特にテキストの後半部分、文脈主義と徳認識論を扱った章を中心に取り上げることで、分析的認識論のより最近の展開に焦点を当てたい。(ただしその過程で、それらの章において前提となっているテキスト前半部分の内容、例えばいわゆる知識のJTB分析とゲティア事例、といった基本的な問題設定についても適宜参照する。)
第1回講義内容
古代の認識論①ーイントロダクション、初期ギリシャ哲学(1)
第2回講義内容
古代の認識論②ー初期ギリシャ哲学(2)
第3回講義内容
古代の認識論③ープラトン(1)
第4回講義内容
古代の認識論④ープラトン(2)
第5回講義内容
古代の認識論⑤―アリストテレス
第6回講義内容
古代の認識論⑥―懐疑主義
第7回講義内容
分析的認識論―議論の背景・問題設定
第8回講義内容
文脈主義(1)
第9回講義内容
文脈主義(2)
第10回講義内容
徳認識論(1)
第11回講義内容
徳認識論(2)
第12回講義内容
総括・試験
その他の学習内容
・必要に応じて、成績評価とは関わらないリアクションペーパーを配布する。
最終回授業時の授業内試験による。
現代認識論入門/上枝美典 勁草書房 2020
プリントを適宜配布する
ギリシア哲学史/納富信留 筑摩書房 2021
古代懐疑主義入門:判断保留の十の方式/J. アナス・J.バーンズ(金山弥平訳) 岩波文庫 2015
知識の哲学/戸田山和久 産業図書 2002
知識の理論 第3版/R.M.チザム(上枝美典訳) 世界思想社 2003
プリントを適宜配布する
受講にあたって特別な予備知識は必要としません。
配布資料もしくは教科書を参照しつつ、毎回の授業内容を復習してください。