慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
国語学各論
担当教員名
木村 義之
科目設置 文学部専門教育科目 授業形態 夏期スクーリング
科目種別・類 第3類 単位 2
キャンパス 三田 共通開講学部 -
設置年度 2023 授業コード 52339

授業科目の内容

 日本語の姿をとらえるためには、音声・文字・文法など、さまざまな側面から観察する必要がある。本講義では、その中で、日本語の「語彙」と「意味」を中心に考察を行う。語は文を作る際の基本単位として位置づけられるのがふつうだが、そもそも、語とは何か、語はどのように造られるのか、語の持つ意味とは何か、語の意味はどのようにすれば明らかにできるのか、など、基本的なアプローチのしかたを解説する。また、語の意味を明らかにするとは、どのようなことか、意味を記述するための方法論にはどのような観点が必要か、などを学び、意味論への理解を深める。あわせて、辞書のあり方についても言及する。

第1回講義内容
イントロダクション(授業の目的および概要)、語と語彙、語と意味

第2回講義内容
語の成り立ち(語構成と語形成)

第3回講義内容
語の分類(さまざまな角度からの分類)

第4回講義内容
語種とその特徴

第5回講義内容
語彙体系、意味関係

第6回講義内容
類義語の諸相

第7回講義内容
意味変化と語形変化

第8回講義内容
意味と語感

第9回講義内容
語の変遷

第10回講義内容
位相語、役割語

第11回講義内容
辞書とは何か、辞書はどのように作られるか、コーパスと語彙研究

第12回講義内容
総括

その他の学習内容
  ・小テスト

成績評価方法

3分の2以上の出席要件を満たし、かつ最終日の試験の点数によって評価する。

テキスト(教科書)※教科書は変更となる可能性がございます。

『図解日本語の語彙』第1版/沖森卓也・木村義之ほか 三省堂 2011年

参考文献

プリントを適宜配布する

受講上の要望、または受講上の前提条件

 できれば教場に国語辞書(電子辞書でも可)を持参し、自明だと思っている語でも、その項目を適宜参照してみることをすすめます。そこに書かれている情報で何がわかり、何がわからないのか、各自で考えてみてください。