科目名 | |||
---|---|---|---|
国文学 | |||
担当教員名 | |||
栗本 賀世子 | |||
科目設置 | 文学部専門教育科目 | 授業形態 | 夏期スクーリング |
科目種別・類 | 第3類 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2023 | 授業コード | 52344 |
『源氏物語』を中心とした平安朝の物語作品では、平安京内裏の奥深く、後宮が舞台となり、そこに住む天皇・東宮(皇太子)の皇妃たちが登場することが多い。後宮に住まう彼女たちが具体的にどのような生活を送っていたかを知ることは、平安の物語作品を読み解くのに大変役立つ。平安時代の後宮に関する基礎知識を学んだ上で、『うつほ物語』や『源氏物語』など平安時代の後宮を描く作品の理解を深めることが、この授業の目的である。
今年度は、皇妃候補の姫君がいかに育てられたかについて考えていきたい。特に、幼少期にスポットを当て、そのさまざまな場面――誕生、袴着などの通過儀礼や皇妃となるための教育などに関しても取り扱い、『栄花物語』や『大鏡』 などに見られる歴史上の例と『源氏物語』等の物語の記述を比較検討する。
具体的には『うつほ物語』のいぬ宮や『源氏物語』の雲居の雁、明石の姫君、『夜の寝覚』の石山の姫君などの育てられ方について見ていく。
なお、女性だけではなくその後見役である父親の貴族男性の親心や政治的思惑についても重点を置いて考察する予定である。
第1回講義内容
イントロダクション(授業内容の紹介)
第2回講義内容
后妃候補の姫君の誕生①
第3回講義内容
后妃候補の姫君の誕生②
第4回講義内容
姫君の袴着①
第5回講義内容
姫君の袴着②
第6回講義内容
姫君の袴着③
第7回講義内容
姫君の袴着④
第8回講義内容
姫君へのお妃教育①
第9回講義内容
姫君へのお妃教育②
第10回講義内容
姫君へのお妃教育③
第11回講義内容
姫君へのお妃教育④
第12回講義内容
試験・総括
その他の学習内容
・特になし
試験(7割)、出席状況(3割)で総合評価する
プリントを適宜配布する
王朝生活の基礎知識/川村裕子 角川書店 2005年
はじめての王朝文化辞典/川村裕子 角川ソフィア文庫 2022年
はじめて読む源氏物語/藤原克己監修・今井上編 花鳥社 2020年
平安朝の生活と文学/池田亀鑑 ちくま学芸文庫 2012年
前回の授業範囲を復習し、専門用語の意味等を確認、理解しておくこと(約60分)