科目名 | |||
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書道 | |||
担当教員名 | |||
緑川 明憲 | |||
科目設置 | 文学部専門教育科目 | 授業形態 | 夏期スクーリング |
科目種別・類 | 第3類 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2023 | 授業コード | 52345 |
【仮名文字でたどる日本書道史】
わが国の奈良時代から江戸時代までの書を取り上げ、そこに見られる書風(文字の書きぶり)の変遷と発達について、本年度は特に仮名文字(ここでは平仮名を指します)に焦点を当てて講義します。書風は単独で変化していったわけでは決してなく、時代毎の政治や文化と濃厚に関係しながら発達と変遷を遂げてきました。従って、政治体制や文化の趣向が変われば、書風もまた歩調を合わせて変わってゆくのです。本講義では、各時代を代表する能書(書の名人)や名筆を紹介するばかりでなく、政治史や文化史にも深く目を向けながら、古代から江戸時代に至るまでの仮名文字の特徴的な書風について学んでいきます。
第1回講義内容
日本書道史の概説と参考書の紹介
第2回講義内容
藤原時代以前の書
第3回講義内容
藤原時代の書(その1)―時代背景と『高野切』
第4回講義内容
藤原時代の書(その2)―摂関期の書
第5回講義内容
藤原時代の書(その3)―院政期の書
第6回講義内容
仮名文字を読むための演習(その1)
第7回講義内容
仮名文字を読むための演習(その2)
第8回講義内容
平源時代の書
第9回講義内容
鎌倉時代の書
第10回講義内容
室町時代の書
第11回講義内容
桃山時代の書
第12回講義内容
江戸時代の書
その他の学習内容
・課題・レポート
・小テスト
出席状況、課題や小テストなどに基づいて総合的に判断します。
テキストそのものは、用いません。ただし、第6回及び第7回の演習の際に、受講生によっては仮名文字を読むための指南書が必要です。『字典かな』(笠間書院、昭和47年)、『かな字典』(二玄社、平成3年)、『くずし字用例辞典』(東京堂出版、平成5年)などさまざまにありますが、こちらからは特に指定はしません。自分の目で選んで、各自が必要に応じて用意して下さい。
日本書道史/春名好重 淡交社 昭和49年
仮名百話/春名好重 淡交社 昭和60年
書道/高橋正彦 慶應義塾大学出版会 昭和52年
私の講義はいわゆる書道を中心として講義を進めていきますが、書道だけに止まらず話題が政治や文化など多岐に及びますので、書道という言葉に拘泥せず、幅広い興味を持って臨んで下さい。