科目名 | |||
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哲学 | |||
担当教員名 | |||
天本 貴之/高谷 遼平 | |||
科目設置 | 総合教育科目 | 授業形態 | 秋期週末スクーリング |
科目種別・類 | 3分野科目/人文科学分野 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2023 | 授業コード | 12354 |
ことばの意味とは何でしょうか?たとえば「りんご」という日本語の意味とはどのようなものでしょうか?いま「りんご」という語を目にして心にふと思い浮かんだ赤くて丸いイメージのようなものでしょうか?スーパーマーケットの青果コーナーや冷蔵庫の中にあるりんご、つまり実際に存在しているりんご一つ一つを集めたものでしょうか?それとも、「りんご」という語を私たちが日常生活において使用するその使用法こそが意味なのでしょうか?どの考えにも一定の説得力があるように思えます。
ことばの意味について次のような事柄も問われるでしょう。すなわち、「りんご」という一般名詞に加え、「福沢諭吉」という名前の意味とはどのようなものでしょうか?そして、「福沢諭吉はりんごが好きだ。」という文の意味とはどのようなものでしょうか?また、「福沢諭吉はりんごが好きだ。」という文の意味に、「福沢諭吉」や「りんご」(や「好きだ」)の意味はどのように貢献しているのでしょうか?このような問いに答えることは、言い換えれば、ことばの意味についての包括的な理論を作り上げることでもあります。
本講義は、「ことばの意味とは何か」という言語哲学上の最重要課題の一つにどのような答えが与えられてきたのかを知ること、それぞれ立場は正確にどのようなものであるのかを理解すること、そしてこれらを通して近現代の言語哲学の歴史を学ぶことを目標とします。
第1回講義内容
意味の観念説1
第2回講義内容
意味の観念説2
第3回講義内容
意味の指示説1
第4回講義内容
意味の指示説2
第5回講義内容
意味の検証主義1
第6回講義内容
意味の検証主義2
第7回講義内容
意味の真理条件説1
第8回講義内容
意味の真理条件説2
第9回講義内容
意味の推論主義1
第10回講義内容
意味の推論主義2
第11回講義内容
言語と哲学
第12回講義内容
総括及び試験
その他の学習内容
・必要に応じて、成績評価の対象とはならないリアクションペーパーを配布する。
最終回の試験による。
プリントを適宜配布する
分析哲学講義/青山拓央 筑摩書房 2012
言語はなぜ哲学の問題になるのか/イアン・ハッキング(伊藤邦武訳) 勁草書房 1989
言語哲学:入門から中級まで/W・G・ライカン(荒磯・川口・鈴木・峯島訳) 勁草書房 2005
言語哲学大全Ⅰ〜Ⅳ/飯田隆 勁草書房 1987〜2002
哲学の予備知識は特に必要ありません。また、あらかじめ上記参考文献を読んでおく必要もありません。(当然ながら参考文献に目を通しておくことで理解が深まるということはあるでしょう。)