科目名 | |||
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西洋史概説 | |||
担当教員名 | |||
赤江 雄一 | |||
科目設置 | 文学部専門教育科目 | 授業形態 | 夏期スクーリング |
科目種別・類 | 第2類 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | 経済学部、法学部でも開講する。 |
設置年度 | 2023 | 授業コード | 52334 |
私たちが普通のことだと思っていることも、過去にさかのぼると、それがまったく普通ではないことがわかります。読むこと、読書もそうです。「読む」行為は、文字使用、音読と黙読、書物の形態の変化、目次や索引の発明、活版印刷の発明などと深く関係しながら、大きな変化を経てきました。現在もインターネットの出現や本のデジタル化が読む行為を変化させつつあります。
この授業では、古代から近代のヨーロッパにおける読書の歴史に注目します。読書は、読まれるものの形態や言語にも大きくかかわります。そして読まれるものの内容も読書のありかたにおおきく関わっています。
それぞれの時代において読むとはどのような行為であったのか? それぞれの時代において読むことの前提となる言語、文字、社会とはどのようなものだったか。これらの問いを考えることで、この授業は、読書の歴史を通じて、西洋史の大きな流れを理解するための補助線を引くことを目的とします。
また、これらについての知見は、どのような史料のどのような読みや分析に基づいて得られるのか? という問いも考えつつ、歴史学的な思考を身につける導入となることを企図しています。
第1回講義内容
イントロダクション
第2回講義内容
声の文化と文字の文化
第3回講義内容
古代ギリシャにおける読書:黙読の誕生
第4回講義内容
古代ローマ時代における読書:巻き物から冊子本へ
第5回講義内容
中世初期の言語とリテラシー:二重言語体制の成立
修道院における読書(6-12世紀)
第6回講義内容
スコラ学的読書(13-15世紀)
第7回講義内容
記憶から記録へ: 実用的リテラシー
第8回講義内容
ルネサンスと人文主義の読書 (15-16世紀)
第9回講義内容
宗教改革と対抗宗教改革の時代の読書
第10回講義内容
読書と民衆的読者: 16-17世紀
第11回講義内容
読書と民衆的読者: 16-17世紀
第12回講義内容
近代の読書—新聞と小説—
その他の学習内容
・課題・レポート
レポートで評価する。
プリントを適宜配布する
できればスマートフォン、タブレット、あるいはノートパソコンのいずれかがあると、授業中、あるいは休憩時間等に質問や感想を投稿してもらえるようにできるのでありがたいです。