科目名 | |||
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数学(線形数学) | |||
科目設置 | 総合教育科目 | 授業形態 | テキスト科目 |
科目種別・類 | 3分野科目/自然科学分野 | 単位 | 2 |
キャンパス | - | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2024 | 授業コード | T0AC000403 |
「線型代数(線形代数とも書く)とは何か、なぜ学ぶか」 線型代数は大学で最初に学ぶ基礎数学の一つで、行列という数の配列を用いて1次式および2次式を系統的に扱います。さらに、線型空間という概念が導入され、行列による式に幾何学的な意味が与えられます。これらの概念から作り上げられる数学が線型代数学であり、そこには一言で言い表すことのできない深みと美しさがあります。線型代数学は、自然現象をはじめとする様々な現象を記述する柔軟性と適応力、さらに、線型代数学の持つ形式性に起因する自己発展性を兼ね備えており、通常の思考では想像することすら難しい現象を解析するシステムとして幅広い分野で日々活用されています。例えば、社会科学や心理学などでは、調べたい現象を数学を用いて記述・解析する際に、様々な量の関係を表すモデルを1次式あるいは2次式といった扱い易い関数で構成することが基本となります。さらに、モデルとして確率・統計を用いて現実のデータに適合したものを採用する必要がありますが、その最適化のプロセスにおいても線型代数が大いに役に立ちます。このような手法は分野を問わず必要とされるものであり、現象を記述する最も基本的な方法として、様々な場面で線型代数が利用されています。 第1章 ベクトルとその幾何学 この章では、ベクトルの加法、減法、定数倍(スカラー倍)などの演算に加えて、内積を用いた幾何学とその応用について学びます。ベクトルの代数的側面と併せて対応する幾何学的イメージを習得できるとよいでしょう。この章を学ぶ前に、高校で学んだベクトルの内積について復習しましょう。 第2章 行列 m個の変数を用いたn個の1次式を行列を使ってまとめて表すと、計算が系統化され、式の性質をより深く理解することが可能になります。この章では、行列の基本的な演算について詳しく学びます。 第3章 連立1次方程式 この章では、連立1次方程式の「掃き出し法」を学びます。この章の主眼は、連立1次方程式の具体的な解法にありますが、その背後にある基本行列を用いる理論(「掃き出し法」)が線型代数の基本になります。 第4章 行列式 行列式は行列から定まる数で、その行列のもつ基本的な量として様々な場面で登場します。例えば、n個の変数を用いたn個の1次式で表される連立1次方程式の解の公式に利用されます。行列式の計算でも「掃き出し法」は重要な役割を果たします。 第5章 線型部分空間 連立1次方程式が定める解空間を記述するのに必要な線型部分空間について学びます。ここでは、基底や次元といった根本的な概念の理解が重要です。ここでも再び「掃き出し法」を駆使することになります。 [注意] 第1章、第2章、第3章が第1回レポートの内容で、第4章、第5章が第2回レポートの内容です。
テキストにはたくさんの演習問題が出題されています。これを地道に解きながらテキストを読みましょう。「数学(線形数学)の学び方」も参考にしてください。
高校2年生までの数学を学んだ人が対象です。
「数学(微分・積分)」
科目試験による。
数学(線形数学)の学び方の参考文献をご覧ください。
合格を目指すためには、計算結果のみを記述するのでは不十分で、必要十分な情報は何かを考えながら、レポートを作成しましょう。用いた変形は必ず記述しましょう。特に行基本変形(「行に関する掃き出し」)を用いる場合は、使った変形を明記してください。