慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
心理・教育統計学
科目設置 文学部専門教育科目 授業形態 テキスト科目
科目種別・類 第1類 単位 3
キャンパス - 共通開講学部 -
設置年度 2024 授業コード T0EA007701

講義要綱

統計学は,心理学・教育学に限らず文理を通じたあらゆる学問の基礎であり,自然界や人間社会における複雑な現象の背後に潜む法則性を科学的に明らかにする重要な視点を提供してくれます。統計学の基本的な概念やその手法について理解することを通じ,統計的な分析の結果を適切に読み取り,それを評価・解釈できるようになることが,本科目の目標です。そこで本科目では,① データを整理・記述するためのの記述統計,② データの振る舞いを理解するための確率分布,③ データの記述統計と確率分布に基づいてデータを解析する統計的推論 の3点について,テキストをもとに学習していきます。
指定されているテキストの構成は以下の通りです。
1章 データの性質
2章 度数分布によるデータの表示
3章 統計測度によるデータの記述
4章 得点の相対評価
5章 相関と回帰
6章 母数の推測と確率
7章 確率分布
8章 標本抽出
9章 サンプリング分布
10章 統計的推論-母数の推定-
11章 統計的推論-仮説の検定-
12章 分散分析
13章 因子分析

テキストの読み方

統計学の理解は,納得のゆくまで問題を解くという地道な訓練によってもたらされるもので,時間がかかるプロセスです。指定テキストを一度だけではなく何度も読み直し・解き直しするよう心がけてください。また,近年は市販の教科書も大変充実しています。それらを本科目の参考書として利活用することもお勧めします。

履修上の注意

統計学の知識を,テキスト上の学習だけでなく,現実社会において利活用できるようになることを目標に,学習に取り組んでください。

成績評価方法

科目試験によります。

参考文献

1) 南風原朝和 (著)『心理統計学の基礎─統合的理解のために』有斐閣, 2002年, ISBN: 978-4641121607
2) 足立浩平 (著)『多変量データ解析法:心理・教育・社会系のための入門』ナカニシヤ出版, 2006年, ISBN: 978-4779500572
3) 南風原朝和・杉澤武俊・平井洋子 (著)『心理統計学ワークブック─理解の確認と深化のために』有斐閣, 2009年, ISBN: 978-4641173569
4) 川端一光・荘島宏二郎 (著)『心理学のための統計学入門 [心理学のための統計学1]』誠信書房, 2014年, ISBN: 978-4414301878

レポート作成上の注意

課題に対する解答だけでなく,解答にいたった考え方のプロセスを丁寧に記述するよう心がけてください。