慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
英語史
科目設置 文学部専門教育科目 授業形態 テキスト科目
科目種別・類 第3類 単位 2
キャンパス - 共通開講学部 -
設置年度 2024 授業コード T0EA001701

講義要綱

〔授業の到達目標及びテーマ〕



 英語という言語の特徴を理解するためには、それがたどってきた歴史を学ぶことが不可欠である。英語の起源はどこにあるのか、英語に見られる不規則性は何に由来するのか、英語は将来どうなってゆくのか、などの現代的な問題に歴史的・通時的な視点からアプローチすることで、多面的な英語観を形成することが、本授業の目標である。



〔授業の概要〕



 指定テキストに沿って英語の通史を学習する。具体的には、前史から古英語期、中英語期、近代英語期を経て現代英語に至るまでの発音、語彙、綴字、文法などの変化を学び、各時代の英語を読めるようにするとともに、現代英語の諸問題の歴史的背景を理解することを目指す。



〔授業計画〕



 指定テキストの構成に「はじめに」と「おわりに」を付した授業の構成は以下の通りである。



 はじめに 英語史とはどのような分野か



 第1章 序論



 第2章 発音と綴字の変遷



 第3章 語形態の変遷



 第4章 統語法の変遷



 第5章 語彙の変遷



 第6章 英語の地方言



 おわりに 英語の未来

テキストの読み方

 英語史の各時代の言語に関する語学的な内容も多いので受動的な読み方になりがちですが、設問も用意されていますので能動的に取り組んでください。試験でも、能動的な取り組みがなされてきたかを確認する類いの質問が出されます。

履修上の注意

現代英語がなぜ今あるような言語となったのかを知ることが本科目の重要な目的の一つですから、高等学校までに学んだ現代英語に関する語学的な知識をきちんと整理しておいてください。レポート執筆のために、指定テキストのみならず、参考文献に挙げた他の複数の英語史概説書を読んでおいてください。

関連科目

「現代英語学」「英語学概論」「英語音声学」

成績評価方法

レポートの合格を前提として科目試験によって評価します。

参考文献

堀田隆一『英語史で解きほぐす英語の誤解──納得して英語を学ぶために』中央大学出版部、2011年。
堀田隆一『英語の「なぜ?」に答えるはじめての英語史』研究社、2016年。
寺澤盾『英語の歴史:過去から未来への物語』中公新書、2008年。
Baugh, Albert C. and Thomas Cable. A History of the English Language. 6th ed. London: Routledge, 2013.

レポート作成上の注意

文章中には具体的な専門用語、固有名詞、単語や例文などをなるべく多く含めるようにしてください。また、ワープロでレポートを作成の場合、ワープロで印字できない特殊な文字は手書きで記してください。とくに発音記号などは、ほかの文字で代用しないようお願いします。