科目名 | |||
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保険学 | |||
科目設置 | 経済学部専門教育科目 | 授業形態 | テキスト科目 |
科目種別・類 | 単位 | 3 | |
キャンパス | - | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2024 | 授業コード | T0EB000203 |
保険制度は、社会に存在する多種多様なリスクに備えて経済的保障を提供する経済制度として、既に私たちの生活に深く浸透している。私たちの安定した生活は、多くの人々との関わりの中で、さまざまな保険制度に支えられている。保険学は、保険制度が、現実社会の中でいかなる仕組みや原理に基づいて、社会的あるいは経済的機能を果たしているのかを理解することを目的とする。その対象も、生命保険や損害保険に限らず、公的年金や医療保険などの社会保険の分野をも含んでいる。しかも、諸制度と相互関連を深めていることから、社会制度全体の理解が必要とされる。常に、現代社会における保険制度のあり方を意識することで、社会問題の本質を保険学の立場で理解することが最終的な目標となる。
堀田一吉(2021)『保険学』通信教育テキスト(2021年全面書換)
通信テキスト『新・保険学』を中心に、ていねいに学習してほしい。本書は、基本的な問題を系統だって記述されているので、最初から最後まで読み通すことで、保険学の全体を理解することができる。さらには、章末に、自習用研究課題が示されているので、理解度を確認するために活用してほしい。
保険業をめぐる環境変化は著しい。この中で、保険業界に問われている大きな課題は、保険業のいわゆるコア業務は何であり、そして、他業界との競争を行う上で、何を強みとして発展していくべきかという問題である。人口減少社会やデジタル化時代の到来など、経済環境の変化に対して、保険業は新しい時代に適応した事業展開を図っていかなければならない。こうした問題意識を持ちながら、保険総論を通じて、保険制度をマクロ的に捉えることを心掛けていただきたい。
①テーマに対して的確に論述されているか
②参考文献を十分に読解したうえで論述されているか
③独自の見解を提示しているか
④規定字数を満たしているか
などの採点基準を設けて、総合的に評価する。
堀田一吉・中浜隆編著『現代保険学』有斐閣、2023年
堀田一吉『現代リスクと保険理論』東洋経済新報社、2014年
堀田一吉『保険理論と保険政策―原理と機能―』東洋経済新報社、2009年
堀田一吉・山野嘉朗・加瀬幸喜編著『デジタル化時代の自動車保険』慶應義塾大学出版会、2022年
堀田一吉・山野嘉朗編著『高齢者の交通事故と補償問題』慶應義塾大学出版会、2015年
堀田一吉編著『民間医療保険の戦略と課題』勁草書房、2006年
○まずは、できるだけ多くの教科書や参考書を一通り読んでから、課題を選択し、レポート作成に取りかかってください。一部分だけを読んで、無理にまとめようとすると、学習効果はほとんどありません。
○保険をめぐって現実社会で起こっている諸現象についても十分に関心をもってください。現実社会と照らし合わせることによって、レポート作成の意義が大きく高まります。
○自分なりのまとめ方を工夫してみてください。参考書にとらわれすぎずに、自分がどのように理解したかが伝わるような記述を心がけてください。
○引用文献あるいは参考書については、必ず明記してください。