慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
新・原価計算
科目設置 経済学部専門教育科目 授業形態 テキスト科目
科目種別・類 単位 2
キャンパス - 共通開講学部 -
設置年度 2024 授業コード T0EB002004

講義要綱

原価計算は、特に原価情報の収集、伝達を目的に展開される企業会計の一分野である。原価計算を行うのは、一方で、その基礎数値を提供して企業外部に報告する財務諸表の作成を行うためであり、他方で、経営管理に役立つ情報を提供して企業経営の効率性・効果性の向上に資するためである。本講義は、原価計算の理論と計算方法の大要について学習することを目的とする。
テキストの内容に沿って、以下の項目を学習する。(1)原価計算とは、(2)原価の分類、(3)工業簿記の特徴と勘定記入、(4)工業簿記の体系、(5)材料費の計算、(6)労務費と経費の計算、(7)製造間接費の配賦計算、(8)個別原価計算、(9)製造間接費の部門別計算、(10)単純総合原価計算、(11)工程別総合原価計算、組別総合原価計算、等級別総合原価計算、(12)連産品、副産物、作業屑、仕損品、減損の計算、(13)標準原価計算、(14)直接原価計算。

テキスト

園田智昭『プラクティカル原価計算』中央経済社、2021年

テキストの読み方

学習に際してのテキストの使用にあたっては、次の点を注意すること。
①原価集計の流れ及び学習項目の位置づけを把握し、自分が現在学習しているのはどこの部分なのかを意識しながら学習すること。
②面倒でも、原価の集計プロセスを、数字を跡づけながら学習すること。
③原価計算は計算が中心であるから、読むだけでなく実際に計算をしながら学習していくこと。
④まず、理解すること。理解したら、理解したことをスムーズに計算できるように練習すること。

履修上の注意

会計学、経営学に関する基礎的な学習が済んでいることが望ましい。

成績評価方法

科目試験による。

参考文献

櫻井通晴『原価計算』同文舘出版、2014年。
廣本敏郎・挽文子『原価計算論〔第3版〕』中央経済社、2015年。

レポート作成上の注意

学習にあたっては、原価計算の大きな流れを理解し、個別の学習項目がそのどこに当たるのかを常に意識すること。原価計算は、文字通り計算が中心であるので、理論的学習と計算練習を常に連動させること。理論を理解するための計算の練習であり、計算を練習するための理論の理解である。レポート作成に当たっては、テキストの内容をよく理解した上で、自分の言葉で簡潔に説明すること。