科目名 | |||
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現代教師論 | |||
科目設置 | 教職科目 | 授業形態 | テキスト科目 |
科目種別・類 | 単位 | 2 | |
キャンパス | - | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2024 | 授業コード | T0F0005901 |
(1)科目の性格と位置づけ
この科目は、教員免許取得をめざす方が履修できる科目です。免許取得には必修の科目です。
教育職員免許法施行規則では、教育の基礎的理解に関する科目に位置づいています。
科目内容は、文科省から示されている教職課程コアカリキュラムに準拠しています。
(2)授業の到達目標
日本における教職の実際や果たす役割の意義を理解すると共に、自らの教職への適性について考えることを目標としています。
(3)授業の概要
教職とは、いったいどのような職業なのでしょうか。皆さんが知っていると思う教師の姿は、児童・生徒の側、あるいは保護者の側からみえる教師の姿に過ぎません。この科目では、教師として生きるとはどのようなことなのかを、現役の教師の声をもとに、歴史的に、あるいは国際比較をもとに、多角的に考えます。
指定教科書の構成は、次の通りです。
序章 教師を目指す-教員と教師と教諭の違い
第1章 初等教育の教師
第2章 中等教育の教師
第3章 日本の教職の特徴
第4章 教師像の史的展開
第5章 教員の服務
第6章 教員の権利と身分保障
第7章 学び続ける教師
第8章 学校を構成する様々な専門職
第9章 専門家としての教師
第10章 子どもが<いのち>に見える教師
第11章 いじめに向き合う
第12章 性の多様性をめぐる学校・教師の課題
終章 「教える」ということの意味
佐久間亜紀・佐伯胖編『現代の教師論』ミネルヴァ書房、2019年。
テキストは、三部から構成されています。
(1)第一部 教職の魅力
第一部では、実際に教壇にたつ現役教師たちによって執筆されています。
いま教師達は、何を考え、何に取り組み、どんな喜びや困難を感じているのでしょうか。
ひとくちに「教職」といっても、幼稚園・小学校・中学校・高等学校の現場の実際には、大きく異なる面も存在しています。どんな点が共通し、どんな点が異なるかを理解して下さい。
(2)第二部 教職の特徴
第二部では、教職とはいったいどんな仕事なのかが、様々な角度から検討されています。
多くの人が知っている教師の姿は、実は子どもや保護者の立場から見える姿に過ぎません。現在の日本の教職の実態を理解すると共に、これからの教職がどうあるべきか、教師として子ども達と共にどんな社会を築いていくのかを、理解して下さい。
3章では、日本の教職の特徴が、国際比較をもとに検討されています。
4章では、「良い教師」とされる教師像が、どう変化してきたのかが、歴史的に検討されています。
5章では、現代の教師に法的に求められている義務が整理されています。教育実習に行くためにも必須の知識ですので、必要事項を覚えるようにして下さい。
6章では、教師の権利が法的にどのように守られているかが整理されています。「ブラック」な職場として悪名がたってしまった教職ですが、自分の身を守るために必要な知識が記されていますので、しっかり覚えて下さい。
7章では、教員研修の制度が整理されています。
8章では、学校にいる教師以外の専門家たちと、どのように連携するかを、しっかり理解してください。
(3)第三部
第三部では、「専門家としての教師」には、いったい何が求められるのかを探究します。
したがって、第三部は暗記する内容ではなく、読んで考える内容になっています。
第9章では、専門家としての教師とはどのような人のことなのかが、理論的に整理されています。最も重要な章になりますので、よく理解して下さい。
10章では、東日本大震災で教え子を亡くした教師が、専門家としての教師とは、子どもに知識を教え込む人ではなく、子どもを「命」として尊重する人なのだということを綴っています。
11章では、いじめによって自殺した子どもの事例を多数取材してきたジャーナリストが、いじめをなくすために何が必要かを訴えています。
12章では、近年のセクシュアル・マイノリティへの社会的理解の深まりを受けて、学校現場での課題を考えています。
たった一人の子どもも切り捨てることなく、子どもの声に耳を傾けようとする教師になるためには、何が必要なのか。あなたがそういう教師になるためには、何を学んでいけばよいのかを、しっかり考えて下さい。
この科目は、教職課程を履修している人が対象です。
この科目は、教職課程の基礎をなす科目として位置づけられています。
教職課程における学習のなかでも、できるだけ早めに履修して下さい。
試験によって評価を行う。
テキストの各章に、重要な参考文献が掲げられています。できるだけ読むようにして下さい。
この科目は、将来教師になるための学習課目ですので、レポートの書き方が大学卒業レベルに達しているかは、合否を決定するための重要な要素になります。以下の形式に特に留意して書いて下さい。
1)まず『塾生ガイド』『テキスト科目履修要領』を参照して下さい。
2)改行のないレポートは認めません。行の最初は1マス下げること、適宜改行して段落を構成すること。
3)レポートの冒頭には、まず書こうとする主題(問い)を書くこと。
4)参考文献の書き方をしっかり学ぶこと(MLA、APA、Chicagoのいずれでも可ですが、統一してください)