慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
歴史(東洋史)
担当教員名
藤木 健二
科目設置 総合教育科目 授業形態 夏期スクーリング
科目種別・類 3分野科目/人文科学分野 単位 2
キャンパス 三田 共通開講学部 -
設置年度 2024 授業コード 12411

授業科目の内容

 本講義では、13世紀末から20世紀初頭にかけてトルコ、バルカン、アラブ、北アフリカなどを支配したオスマン帝国の歴史を概説します。帝国の成立する13世紀末からスレイマン1世の最盛期を経て「混乱と変容の時代」に至る16世紀末までを対象とし、中東イスラーム世界史やオスマン帝国史の初学者にもわかりやすく説明します。
 本講義の目的は、オスマン帝国史の概要を学習しつつ、中東・イスラーム世界史の基本的な捉え方や考え方を理解することにあります。そのため、13世紀後半の中東・イスラーム世界史を概観することから講義を始め、オスマン帝国勃興の背景を考察します。そして、イスラーム王朝としてのオスマン帝国の性格や特徴についても適宜言及していく予定です。
 政治・外交・戦争といった事柄だけでなく、できる限り社会や文化にも言及することで、当時の人々の生活が少しでも理解できるような講義を心掛けたいと思います。例えばオスマン帝国が1453年に征服したコンスタンティノープル(イスタンブル)については、征服後の都市開発や復興、社会のあり方などを取り上げて講義をする予定です。
 授業では毎回プリントを配布し、このプリントに沿って授業を進めます(事前に用意するテキストや教科書はありません)。参考文献は授業にて適宜紹介します。

第1回講義内容
オスマン帝国史の学習に向けて/13世紀後半のアナトリア

第2回講義内容
オスマン侯国の成立と拡大(13世紀末〜1413年)

第3回講義内容
オスマン侯国の支配体制

第4回講義内容
征服者メフメト2世の時代(15世紀後半)

第5回講義内容
イスタンブルの復興

第6回講義内容
冷酷者セリム1世の時代(16世紀初頭)

第7回講義内容
壮麗王スレイマン1世の時代(1520-66年)

第8回講義内容
統治のシステム

第9回講義内容
混乱と変容の時代(1)

第10回講義内容
混乱と変容の時代(2)

第11回講義内容
オスマン帝国の社会と文化

第12回講義内容
試験・講評

その他の学習内容
  ・特にありません。

成績評価方法

平常点(50%)と最終日の授業内試験(50%)による評価。

テキスト(教科書)※教科書は変更となる可能性がございます。

プリントを適宜配布する

受講上の要望、または受講上の前提条件

復習として、その日に学んだことやポイントを配布プリントやノートをもとに整理しておくこと。90分程度かかることが想定される。