科目名 | |||
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文学A | |||
担当教員名 | |||
粂川 麻里生 | |||
科目設置 | 総合教育科目 | 授業形態 | 夏期スクーリング |
科目種別・類 | 3分野科目/人文科学分野 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2024 | 授業コード | 12417 |
ヨーロッパの文学は、ひとつの有機的な全体をなしている。初めて文字として記された文学作品であるホメーロスの『イリアス』と『オデュッセイア』は、単に文芸の古典となったのみならず、その後発展する文明全体の母胎となった。本講義では、ホメーロスから始まり、直接そこから発展したギリシャ悲劇、ウェルギリウスをはじめとするラテン語の古典群、さらにダンテ、シェイクスピア、ゲーテと各言語圏に展開された「文学」の原型と変形(メタモルフォーゼ)を追いながら、ヨーロッパ文学を全体として理解することを目指す。
第1回講義内容
「文学」とは何か。無文字社会で生まれた叙事詩の役割。ホメーロスという存在。
第2回講義内容
最古の叙事詩『イーリアス』の構造と内容。叙事詩によって生み出される「人間」。アキレウスの三段階の怒りと悲しみ。
第3回講義内容
もうひとつの叙事詩『オデュッセイア』の構造と内容。オデュッセウスの内政的な人間像。ファンタジー文芸の起源。
第4回講義内容
ギリシャ悲劇の起こりと発展。基本的な劇場構造。
第5回講義内容
三大悲劇詩人(アイスキュロス、ソポクレス、エウリピデス)の確立したギリシャ的理念。
第6回講義内容
ローマによるギリシャ文明継承。ウェルギリウスの担った使命。
第7回講義内容
ラテン語古典の性格。オウィディウス。「人文主義」の成立。
第8回講義内容
「ルネサンス」の始まりとしてのダンテ『神曲』。
第9回講義内容
バロック演劇とは何か。シェイクスピアとカルデロン。
第10回講義内容
「ヨーロッパ文学」を近代につなげたゲーテ
第11回講義内容
ゲーテ『ファウスト』に描き出された「ヨーロッパ文学」
第12回講義内容
総括
その他の学習内容
・課題・レポート
・各回の「リアクション」も提出していただきます。
講義の理解を、各回のリアクションと最終レポートで評価します。
プリントを適宜配布する
教室で適宜指示する。
特別な予備知識は必要ないと考えています。