科目名 | |||
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法学(憲法を含む) | |||
担当教員名 | |||
出口 雄一 | |||
科目設置 | 総合教育科目 | 授業形態 | 夏期スクーリング |
科目種別・類 | 3分野科目/社会科学分野 | 単位 | 2 |
キャンパス | 日吉 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2024 | 授業コード | 12420 |
社会において価値観の異なる他者と共生するために、法学(法律学)が果たしている役割には極めて大きなものがある。「社会あるところ法あり」と言われる所以でもあろう。しかし一方で、初学者にとって法学は決して易しい学問ではない。価値観の異なる他者と共生するということは、自分にとって決して自明ではない価値に対しても価値を認めるという態度が必要であるが、残念ながら人間はそれほど賢明ではなく、人類史を通じて、社会に争いが絶えることはない。そこで、価値観が衝突した際に発動するルール(規範)を定め、その規範に逸脱した場合の制裁(サンクション)をも規定しておくというのが、人間が次善の策として編み出した方法である。ごく大雑把に言えば、そのような制裁が恣意的に、あるいは偶然性に左右されて揺らぐことを避けるために、法学は複雑かつ難解な体系を備えているのである。
問題をより困難にするのは、このような法学(法律学)の体系が、基本的には西洋を起源とする「舶来」のものであるという歴史である。日本社会において法学を学ぶということには、翻訳書を読むときと同様の、独特の回りくどさがつきまとう。しかし法学は、そこまでの苦労をしてでも、やはり学ぶに値する学問である。とりわけ、国家の基本法である憲法については、その中心的な理念がやはり「舶来」であるがゆえに、その重要さを学問として学び、その普遍的な価値を確認することが、非西洋社会においては重要になる。
そこで本講義では、比較的オーソドックスな体系に即しつつ、なるべく身近なトピックを取り上げながら、初学者向けに法学(法律学)の価値をわかってもらうことを目標とする。
第1回講義内容
イントロダクション
第2回講義内容
法の機能
第3回講義内容
法の形式と構造
第4回講義内容
法の制定
第5回講義内容
法の解釈
第6回講義内容
法の担い手
第7回講義内容
法の適用機関
第8回講義内容
法の歴史
第9回講義内容
近現代法の成立
第10回講義内容
憲法概論①
第11回講義内容
憲法概論②
第12回講義内容
試験・総括
その他の学習内容
・課題・レポート
・各回に任意でリアクションペーパーを提出してもらう。
試験により評価する。
法学概説/神野潔・岡田順太・横大道聡編 弘文堂 2022
プリントを適宜配布する
講義に用いるパワーポイントのハンドアウトを配布する。
『法学入門』/宍戸常寿・石川博康編 有斐閣 2021
『カフェパウゼで法学を――対話で見つける〈学び方〉』/横田明美 弘文堂 2017
授業計画はおおよそテキストの章立てに対応している。講義に出席する際には、事前に当該の章の内容に目を通し、疑問点などをメモしておくこと(約60分)。