科目名 | |||
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政治学 | |||
担当教員名 | |||
川口 英俊 | |||
科目設置 | 総合教育科目 | 授業形態 | 夜間スクーリング |
科目種別・類 | 3分野科目/社会科学分野 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2024 | 授業コード | 12423 |
いわゆる政治学の基本的内容についてはテキストによる学習を行っているのでこの授業においては現代社会における諸問題について政治学的視点からの検討を行いたい。その意味では政治学の応用とも言える。しかし、授業内容は、政治の影響が及ぶ社会との相互影響・授業時に起こっているニュース・時事問題も取り上げ、映像も見せながら政治・社会の実態、そしてそのあり方についても考えていく。その意味では政治学の基礎とも言える。それらについて自分で意見を構築できるようにインターネットで調べ(パソコン教室を希望している、自分でパソコン・本などを持ち込んで調べ・考えてもよい)4名程度のグループで意見を言う・話し合うアクティブ・ラーニング的な形も一部、取り入れたい。
時事問題を取り扱うことからシラバスの内容を修正する場合がある。また受講者の様子や希望・インフルエンザ等の状況から授業方法について調整する場合がある。
第1回講義内容
ガイダンス 政治とは、政治学的視点とは、公共政策とは
現代日本の置かれている状況は-少子高齢社会-出生率低下、未婚化、晩婚化、経済成長率への悪影響、格差社会-非正規雇用の増加、日本型経営の変化-終身雇用・年功序列・横並び賃金の変化
解決が模索されているのは-少子化、格差、安全保障
その意味が問われているのは-民主主義、資本主義、世論形成、第4の権力、インターネットによる変化
問題解決とその障壁は? 経済成長、共生社会、社会のあり方
第2回講義内容
民主主義国家と人権、権威主義体制、イスラム教国家、国際社会、国連という組織の機能不全-決議できない国連安保理、5つの常任理事国の拒否権
欧米社会と中ロ、グローバルサウス、中東イスラム教国家、アジア・アフリカ
ロシア・ウクライナ問題、イスラエル・ガザ問題
第3回講義内容
安全保障 日本をめぐる安全保障環境-尖閣・北朝鮮・中国・台湾、防衛費増税、防衛政策の大転換、反撃能力と専守防衛
安全保障2 国際社会と安全保障-ウクライナ問題とその影響・エネルギー問題・電気代・ガス代、物価高、日米関係と集団的自衛権、日本の外交、イスラエル・ガザ問題とその影響
第4回講義内容
公共政策の手段と効果 報酬と罰、インセンティブ、道徳倫理による内在化、政策評価、政策目的と数値
韓国における非正規雇用の正規雇用化、日本における同種の政策で何が起こったか
日本の財政赤字と借金という足枷(あしかせ)
第5回講義内容
少子高齢社会1 概観・問題点について 少子化、社会保障(介護・年金・医療)問題
少子高齢社会2 解決策の模索-社会保障改革、増税、各種保険料値上げ他、介護・年金・医療の改革
第6回講義内容
雇用 日本型雇用、非正規雇用、雇用と格差、働き方改革、雇用と社会、雇用政策、AIは人の雇用を奪うのか?
格差のデメリット-社会不安、治安問題、格差解消-ベーシック・インカムは可能なのか?
技術発展と未来 イノベーション25、ドイツのハイテク戦略、産業政策、デジタル庁、デジタル政府ランキング
第7回講義内容
共生社会 共生社会以前の共生とは ミクロレベル、国家レベル、宗教、非合法組織
共生社会という語が生まれた背景は 社会における共生の破たん、国家による社会保障という共生システム、社会保障の破たんと社会への負担の移譲? 助け合い・支え合いの必要性とそれを阻む自己責任者会
内閣府・地方自治体その他の定義
地域共生社会の背景
介護の現実 人生100年時代、介護のケーススタディ、認知症・徘徊・下の世話
これからの社会保障-赤字財政・借金、少子高齢社会の進展
「自助・共助・公助」地域社会でコミュニティでどこまで支えられるか、いかに健康寿命を延ばせるか
第8回講義内容
男女共生社会 育児休暇、イクメン、アファーマティブ・アクション
多文化共生社会 在日外国人の増加、外国人の街、地方自治体と「多文化共生社会」
動物との共生 アニマル・ウェルフェア
助け合い・支え合いを阻む競争主義?
第9回講義内容
障がい者と共生社会 障がい者、障がい者政策、障がい者と共生社会
セクシャルマイノリティと共生社会 セクシャルマイノリティ、セクシャルマイノリティの権利、同性婚、同性婚と日本国憲法
障がい者と共生社会 バリアフリー アクセシビリティ ユニバーサルデザイン
障がい者と共生社会における具体的問題-盲導犬を連れて飲食店に入ること、ノーマライゼーション
現代日本の価値観と共生社会の価値観は両立し得るのか 3 資本主義、反資本主義的価値観、日本人は他人に冷たく無関心か、日本人はシャイで助け合わないか
共生の仕組みを作る-NPO、寄付
第10回講義内容
ネット社会と世論形成 世論、言論統制、メディアリテラシーと「判断力」、メディアリテラシーと「判断力」、ネットの世論に与える可能性、問題-フィルターバブル、エコーチェンバー
大統領制 –アメリカ- 大統領制、アメリカ合衆国連邦議会、問題-政府と議会の対立、分断と政治、大統領とメディア
世論操作と2016年アメリカ大統領選挙 ケンブリッジアナリティカ、ケンブリッジアナリティカが行ったこと、SNS と民主主義
第11回講義内容
日本社会と民主主義-同調圧力、世間という規範、日本における言葉の重み-本音と建前、マニフェスト
永田町・自民党というムラ社会、親分子分、2021年自民党総裁選における岸田新総裁選出過程、河野太郎忌避、河野氏のポストの変遷―行政改革担当大臣、ワクチン接種担当大臣、デジタル改革担当大臣
第12回講義内容
総括
その他の学習内容
・課題・レポート
・授業方法としてその日のテーマについて講義を受けるだけでなく、自分そしてグループで調べ(パソコン室が配当されれば各自のPCを用いてネットで、普通教室であればスマホや各自持ち込みの本・資料などで)問題を把握・検討した上で、4名程度のグループワークで自分の意見を1~3分程度で発表し議論することで課題に対する知識を深め、解決策と政治、社会のあり方を検討することを学ぶアクティブ・ラーニング方式に20分から30分程度の時間を取りたい。
提出は任意だがリアクションペーパーをグーグルフォームで取る(紙に書いて提出も可)。自分で調べ考えた意見・感想・グループワークで出た意見を踏まえての意見・感想など。希望者はこのリアクションペーパーも加点材料とする。
評価課題(レポートまたは複数テーマについての調査・意見など)100%、ただしリアクションペーパー(提出任意)・追加課題(提出任意、レポート)、日常点を加点材料とする。
プリントを適宜配布する
レジュメ(授業概要を記したもの)を配布する。ただし、レジュメはグーグルドキュメント(ネット上のWord的なアプリ)リンクを共有しパソコン室配当であれば中間モニターに映す、自分でPCで開いて見る。リンクで作成途中のレジュメを確認できるようにする予定。
普通教室配当であれば プリントを配布する。
プリントを適宜配布する
レジュメの中に参考文献・参考ホームページリンクを入れる予定。
・レジュメリンクより次回授業内容を確認し60分程度の予習をすることが望ましい。
リアクションペーパーをリンクとして共有する予定であり他者の意見を確認し、自分の意見と比較検討するなどの授業内容の復習を60分程度行うことが望ましい。
・リアクションペーパー(提出任意)のフィードバックを授業最初に5分から10分程度行う予定。
・上記、その他の学習内容、テキストの欄にあるようにパソコン室が配当されればパソコンのインターネットをを使用して自分で調べる・考えることを行うなど、いわゆる普通の大学の講義と異なる方法・授業形態となることに留意する。パソコン・スキルを有していない場合はアナログな対応(紙に書いて提出する、持込の本や資料で調べる)ことを認める。
また授業の最後20分から40分程度(30分程度を想定している)を用いて、自分の調べたこと・考えた事を3名から4名程度のグループで話す、議論するグループワークがあることにも留意する。
・リアクションペーパー(任意)は次の授業の3日前までに送るようにする。授業最初で前回授業のリアクションペーパーについてコメントする。
・レジュメリンクを共有する。確定は授業当日までされない可能性が高いが、内容の8割程度は授業2日前までに入っていることが多いので目を通しておく。
・この授業では政治学の基礎知識・概念といった基礎的な事項より、政治と社会の関わりや政治課題・政治や社会のあり方について考えるといった政治学の応用といった事項により焦点をあてていることに留意する。