科目名 | |||
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環境学入門 | |||
担当教員名 | |||
宮本 佳明/林 健太郎/一ノ瀬 大輔/清家 裕/土居 志織/小島 恵/青木 淳一/小林 宏充/林 良信 | |||
科目設置 | 総合教育科目 | 授業形態 | 夏期スクーリング |
科目種別・類 | 3分野科目/社会科学分野 | 単位 | 2 |
キャンパス | 日吉 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2024 | 授業コード | 12439 |
環境問題には、法学や経済学などの文系科目だけでなく、物理学や生物学、化学などの理系科目も関わります。法学では、環境政策に関する国の基本的指針の下、環境に負荷を与える行為を規律する立法などを通じて、国や自治体、企業や個人の果たすべき役割を考えます。経済学では、環境問題と経済活動の相互作用を分析し、経済合理性を確保した環境問題の解決策を模索します。物理学では、大気や水などの物理的な動きを、生物学では、環境変化の生物への影響を、化学では、環境汚染物質の構造や性質を解明することによって、環境問題にアプローチします。
この講義は、20世紀終盤から問題になりはじめて、現在も継続中の環境問題である、(1)循環型社会、(2)生物多様性、(3)気候変動と温暖化対策について、学際的な知識や多様な視点を身につけることを目的としています。そのため、文系科目である法学の視点で、これらの環境問題に関する法律の成立過程や意義を、経済学の視点で、これらの法律や自然科学の知識に基づいた経済活動などを解説するだけでなく、理系科目である化学の視点で、循環型社会の基盤を、生物学の視点で、生物多様性の成り立ちを、環境学の視点で、温暖化の影響や生態系での物質循環を、物理学の視点で、温暖化の仕組みやエネルギー資源の問題などを解説します。
なお、この授業では、環境問題に携わる環境省職員による講義も行われます。
第1回講義内容
イントロダクション――学際的研究の必要性・困難さ
第2回講義内容
法学からみた環境問題――温暖化対策等の行政実務を中心に
第3回講義内容
経済学からみた環境問題――環境経済学の考え方
第4回講義内容
経済学からみた環境問題――廃棄物問題と経済学
第5回講義内容
物理学からみた温暖化対策――エネルギー問題を中心に
第6回講義内容
気象学からみた温暖化の具体例――台風を中心に
第7回講義内容
法学からみた循環型社会――廃掃法・容器包装リサイクル法
第8回講義内容
法学からみた温暖化対策・生物多様性――パリ協定・生物多様性基本法
第9回講義内容
生物学からみた生物多様性――多様性の創出と維持のメカニズム
第10回講義内容
環境学からみた生物多様性――窒素と両極域と我々のつながり
第11回講義内容
化学からみた循環型社会――プラスチックの過去・現在・そして未来のために
第12回講義内容
総括
その他の学習内容
・課題・レポート
・小テスト
毎回の授業中に行う小テスト(第2回、第3回、第5回、第7回、第9回、第11回実施)およびレポート(リアクション・ペーパー。第1回、第4回、第6回、第8回、第10回、第12回実施)による。追試は行いません。
環境学入門―法学・経済学・自然科学から学ぶ/青木淳一・一ノ瀬大輔・小林宏充編 慶應義塾大学出版会 2024年6月刊行予定
プリントを適宜配布する
講義に関連したインターネット上の資料(映像、写真、文書など)を紹介することがあります。
環境問題に興味・関心を持つ学生による積極的な受講を強く希望します。専門性の高い内容が初めての学生にも理解できるよう、平易に解説します。
あり