授業科目の内容

　本講義は、英語（リーディング）科目として、次の2点を目標とし、その目標を達成できるよう授業を進めます。
①平易でナチュラルな英文を素材として、英語の基本的な読解力を培うことを主眼とし、その英文読解力をライティングやスピーキング、リスニングにも応 用して英語の総合力を確実に伸ばすための基盤を作ります。
②英文読解を通じて、大学におけるさまざまな分野での学びに接続するようなアカデミックな言語情報の処理能力とcritical thinkingにつながる生きた教養と英文読解力を養います。
　教材には、Oscar WildeのThe Happy Prince（「幸福の王子」）という短篇作品を用います。英文学作品としても非常によく知られた作品ですが、何といってもその直截的な表現と重層的な含意、見事なレトリック、起伏のあるナラティヴなどの点において、秀逸なReadingの教材と言えます。この作品の英文を徹底的に理解・分析・習得することにより、確実に、英語による情報収集や分析能力を育て、また自立した学問的能力を身につけることができるはずです。（なお担当者は、大学のみならず、高等学校や専門学校での英語教育経験を有しており、その実務経験を踏まえて指導いたします。）

第1回講義内容
英語リーディング養成と本講義のためのイントロダクション

第2回講義内容
Oscar WildeとThe Happy Princeの背景について

第3回講義内容
王子の像と少し変わったツバメの姿（教科書pp. 11-59）の精読と解説

第4回講義内容
王子とツバメの出会い（教科書pp. 60-109）の精読と解説

第5回講義内容
王子からツバメへの頼み事（教科書pp. 110-175）の精読と解説

第6回講義内容
エジプトへの出発を延ばすツバメ（教科書pp. 176-231）の精読と解説

第7回講義内容
視力さえ失った王子（教科書pp. 232-286）の精読と解説

第8回講義内容
王子とツバメの死（教科書pp. 288-340）の精読と解説

第9回講義内容
自力で読み進めてみよう！「ナイチンゲールとバラ」（前半）の精読と解説

第10回講義内容
自力で読み進めてみよう！「ナイチンゲールとバラ」（後半）の精読と解説

第11回講義内容
少し進んで、オスカー・ワイルドの批評的文章を読んでみよう

第12回講義内容
総括と今後の学習課題について

その他の学習内容
　　・課題・レポート

成績評価方法

学期末試験（50％）および平常の授業への取り組み（授業時の課題への取り組み、予習状況などについて、50％）を総合して成績評価します。

テキスト（教科書）※教科書は変更となる可能性がございます。

オスカー・ワイルドで学ぶ英文法/倉林秀男、原田範行 アスク出版 2020年

参考文献

プリントを適宜配布する
参考文献や発展的語学書などについては、毎回授業時にお知らせします。

受講上の要望、または受講上の前提条件

英語リーディングの実力を確実に身につけたい、英語のリーディングを通じて、研究能力や文化的事象への考察能力を養いたい、という強い動機を持って臨んでいただきたいと思います。

講師の実務経験※実務家としての経験があり、その知見が授業に反映されている場合に、「あり」と表示されます

あり