科目名 | |||
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芸術学 | |||
担当教員名 | |||
大木 麻利子 | |||
科目設置 | 文学部専門教育科目 | 授業形態 | 夜間スクーリング |
科目種別・類 | 第1類 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2024 | 授業コード | 52408 |
西洋絵画史において「花の絵」は静物画の中でも特殊な機能を担っています。成立期の諸相、伝統的な芸術論のトポスをおさえたうえで、19世紀フランス美術における「花の絵」の展開に注目します。西洋美術史、造形芸術学、美学などで卒業論文を書こうと考えている人、すでに執筆中の人を想定した授業ですが、美術鑑賞を深めたいという方にも役立つ内容です。西洋の造形芸術作品は専門用語を知ることで「見えてくる」ものだからです。作品鑑賞にとどまらず、作品を言葉で記述すること、西洋由来の概念に慣れること、また辞書・事典類を参照しながら専門的な事柄を理解する努力が求められます。したがって予習・復習に要する時間に個人差の出ることはいうまでもありません。授業の最後に小さな課題に取り組んでいただきます。授業の理解を各自が確認するだけではなく、解答の分析を行うことでアカデミックな文章表現の習得に役立てるためです。試験その他の詳細は授業初回で説明いたします。
第1回講義内容
導入
前半:授業の進め方/文献・資料の調べ方/
試験について
後半:「花の絵」とは何か
クイズ①(課題の説明)
第2回講義内容
「花の絵」の成立とその歴史的背景
クイズ①のまとめ クイズ②(課題の説明)
第3回講義内容
「花の絵」の成立前史-中世後期の花の象徴性
クイズ②のまとめ クイズ③(課題の説明)
第4回講義内容
古代の「花の画家」と画家伝説
クイズ③のまとめ クイズ④(課題の説明)
第5回講義内容
バロックと古代
クイズ④のまとめ クイズ⑤(課題の説明)
第6回講義内容
静物の語源的考察と静物画の図像学的考察
クイズ⑤のまとめ クイズ⑥(課題の説明)
第7回講義内容
古典主義絵画理論と絵画の主題のヒエラルキー
クイズ⑥のまとめ クイズ⑦(課題の説明)
第8回講義内容
古典主義絵画理論と絵画ジャンルの変容
クイズ⑦のまとめ クイズ⑧(課題の説明)
第9回講義内容
シャルダン(1699-1779)からドラクロワ(1798-1863)へ
クイズ⑧のまとめ クイズ⑨(課題の説明)
試験について
第10回講義内容
シャルル・ブランのドラクロワ論
クイズ⑨のまとめ クイズ⑩(試験準備の課題)
第11回講義内容
ドラクロワ礼賛(1)
クイズ⑩のまとめ
第12回講義内容
ドラクロワ礼賛(2)
まとめ
その他の学習内容
・課題・レポート
出席と持ち帰り試験
プリントを適宜配布する
『花のギャラリ― ― 描かれた花の意味』(改訂新版)/小林頼子 八坂書房 2003
『鑑賞のための西洋美術史入門』/早坂優子 視覚デザイン研究所 2006
一般教養科目であることよりも専門科目であることを重視いたします。