科目名 | |||
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国語学 | |||
担当教員名 | |||
岡田 一祐 | |||
科目設置 | 文学部専門教育科目 | 授業形態 | 夏期スクーリング |
科目種別・類 | 第3類 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2024 | 授業コード | 52443 |
「国語学」では日本語のあらゆる側面を研究対象としているが、限られた授業ではその全体を扱うことはできない。この授業ではいくつかのテーマをとおして日本語の機微に触れ、日本語にたいする見方を見直すことを目指す。
具体的には「ら抜きことば」・「させてもらう」・「句読点」・「正しい文字」を題材とし、文法や対人コミュニケーション、書き言葉や文字について学んでいく。「ら抜きことば」からは、それがなぜ誤りとされているか、どのように生まれたのかをつうじて、品詞について学ぶ。「させてもらう」からは、どのような「させてもらう」が誤りとされているのかをつうじて、文法構造を学び、なぜそのような言い方が求められているかということをつうじて対人コミュニケーションについて学ぶ。「句読点」については、読みにくい句読点や接続詞をつうじて、文構造について学ぶ。「正しい文字」からは、どのように文字が変化してきたか、どのように正しい文字が決められてきたかをつうじて、なんのために「正しい文字」があるのかを学ぶ。
ここで得た見方をつうじて、受講生は、日々の生活で用いる日本語について各々の関心に沿って深めていくことが期待される。
第1回講義内容
「ら抜きことば」と正しい日本語
第2回講義内容
「ら抜きことば」の歴史
第3回講義内容
「させてもらう」という言い方
第4回講義内容
やりもらいの文法
第5回講義内容
「させてもらう」はなぜ求められるのか
第6回講義内容
敬語とポライトネス
第7回講義内容
読みにくい句読点・接続詞
第8回講義内容
句読点の働きと文構造
第9回講義内容
接続詞の働きと段落構造
第10回講義内容
文字の歴史
第11回講義内容
「正しい文字」という思想
第12回講義内容
試験・総括
その他の学習内容
・小テスト
各回の小テスト(50%)と最終回の試験(50%)の総合的勘案に基づいて評価する。
プリントを適宜配布する
教室で指示する。
予備的知識は特に必要とはしません。授業内容はそれまでの授業を踏まえて段階を追って進んでゆくので、必ず毎回、前回の授業内容をしっかり復習し理解してから、授業に臨んでください。具体的には、参考文献なども手がかりに、各回ごとに着実な復習および発展的な学習を行ってください。
質問を歓迎します。授業終了後、教室で受け付けます。