科目名 | |||
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英米戯曲研究<リアルタイムオンライン> | |||
担当教員名 | |||
井出 新 | |||
科目設置 | 文学部専門教育科目 | 授業形態 | 夜間スクーリング |
科目種別・類 | 第3類 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2024 | 授業コード | 52450 |
この科目は「リアルタイムオンライン配信型面接授業(スクーリング)」として開講します。受講に際しては、Zoom、Box等のオンラインサービスの利用が必須ですので、基本的な操作・利用方法を各自で確認したうえで履修申告を行ってください。
この講義ではシェイクスピア晩年のロマンス劇『冬物語』を精読し,シェイクスピアの台本を英語で読むための基礎力習得を目指す。
詩や小説とは違って,シェイクスピアの台本は殆どが舞台で上演されることを前提に書かれたテクストであるため,我々の想像力をフルに働かせて,舞台上での役者たちの動きや表情をシミュレーションしつつ,テクストを読む必要がでてくる。しかも台詞は美しい修飾をちりばめたものから卑猥なダジャレのオンパレードまで実に多種多様。それが台詞の苦労するところでもあり,面白いところでもある。
テクストは本文校訂と学問的注釈がきちんと施されたものを選び,本文はもちろん、注釈についても丁寧に目を通していく。
英文の読解を行った上で、読んだ箇所をもとにして毎回、当時の英語、演劇、宗教、文化などのトピックスについての解説を合わせて行い、シェイクスピアのみならずイギリス16〜17世紀の演劇についての理解を深めてもらう。
到達目標は、こうした一連の講読を通して受講者が,演劇研究の初歩的な知識を身につけ、シェイクスピアの英語表現に親しみ、さらにはイギリス16〜17世紀の演劇文化に対する理解を深めることである。
第1回講義内容
シェイクスピアの台詞をどう読むか? ─ 講読箇所『冬物語』一幕一場と二場
第2回講義内容
演劇のリアリズム、演劇の約束事 ─ 講読箇所『冬物語』一幕二場
第3回講義内容
演劇テクストとは何か? ─ 講読箇所『冬物語』二幕一場
第4回講義内容
シェイクスピアは盗作作家? ─ 講読箇所『冬物語』二幕二場と三場
第5回講義内容
ルネサンス演劇とその世界観 ─ 講読箇所『冬物語』三幕一場と二場
第6回講義内容
シェイクスピアと死後世界 ─ 講読箇所『冬物語』三幕三場
第7回講義内容
劇作術をめぐるシェイクスピアとジョンソンの対立 ─ 講読箇所『冬物語』四幕一場
第8回講義内容
シェイクスピアと音楽 ─ 講読箇所『冬物語』四幕三場
第9回講義内容
自然と人工 ─ 講読箇所『冬物語』四幕四場
第10回講義内容
大衆劇場、屋内劇場、そして宮廷仮面劇 ─ 講読箇所『冬物語』四幕四場
第11回講義内容
劇場における驚異 ─ 講読箇所『冬物語』五幕一場〜三場
第12回講義内容
演劇と偶像破壊運動 ─ 講読箇所『冬物語』五幕一場〜三場
その他の学習内容
・課題・レポート
授業の中で出題する課題(全部で4つ・各25点満点)を提出してもらい、その合計で成績評価を行う。
冬物語(大修館シェイクスピア双書)/井出新 大修館書店 2023
シェイクスピア、それが問題だ!/井出新 大修館書店 2023
この講義は、シェイクスピアの台本を原文で親しむことに目標が設定されているので、指定された講読箇所(毎回50〜100行ほど)を完全に理解して講義に臨む必要はない。ただ、講義では原文の意味や解説を丁寧に行うので、受講者がその箇所に目を通した上で講義に臨むと、疑問などを解決して講義を楽しむことができ、理解を深めることができるだろう。