授業科目の内容

　この授業では、『椿姫』、『カルメン』、『眠れる森の美女』などフランス文学に着想を得た代表的なオペラやバレエを取り上げ、これらの作品がどのような歴史的・文化的な背景から誕生したのか検討しつつ、フランス文学史の知識を身につけることを目指します。毎回の授業では、授業担当者が文学作品からの抜粋（簡単な作家や作品紹介を含む）をまとめたプリントを配布します。そして、テクストと映像資料と比較対照しながら解説するというスタイルで進めていきます。したがって、受講に際して教科書や参考書の購入は不要です。
　また、受講に際しては、フランス語の学習歴やフランス文学についての予備知識がなくても構いません。ただ、授業で紹介した作品は、スクーリング終了後でも結構ですので、ぜひご自身で手にして読んでみてください。
　フランス文学の代表的作品について触れてみたいという方、あるいはフランス文学に関する卒論のテーマを考えているという方など、幅広くフランス文学に興味を持つ方に受講をお勧めします。楽しみながら、フランス文学（あるいはフランス文学研究）の世界の広がりを感じ取ってください。また、音楽や舞台芸術に関心がある方の受講も歓迎します。

第1回講義内容
イントロダクション：オペラとバレエ、二つの『椿姫』

第2回講義内容
フランスの誇るジャンル、オペラ＝コミック(1)：マスネ『マノン』

第3回講義内容
フランスの誇るジャンル、オペラ＝コミック(2)：ビゼー『カルメン』

第4回講義内容
フランス革命とオペラ(1)：モーツァルト『フィガロの結婚』

第5回講義内容
フランス革命とオペラ(2)：ベートーヴェン『フィデリオ』

第6回講義内容
ヴィクトル・ユゴーとオペラ：ヴェルディ『リゴレット』

第7回講義内容
2つのロマンチック・バレエ：『ラ・シルフィード』と『ジゼル』

第8回講義内容
おとぎ話とチャイコフスキーの三大バレエ：『眠れる森の美女』

第9回講義内容
変容するオペラ：オッフェンバック『ホフマン物語』

第10回講義内容
フランスの大女優とオペラ：プッチーニ『トスカ』

第11回講義内容
ピカソとバレエ：『パラード』、『青列車』

第12回講義内容
試験・総括

その他の学習内容
　　・課題・レポート

成績評価方法

出席状況、課題への取り組み方、そして授業最終日実施の試験の結果を総合して評価します。

テキスト（教科書）※教科書は変更となる可能性がございます。

プリントを適宜配布する

参考文献

プリントを適宜配布する

受講上の要望、または受講上の前提条件

予習は特に不要ですが、毎回の授業後にリアクション・ペーパーを書いていただきます。ただ講義内容を理解するだけでなく、自分の考えをまとめられることも目指しましょう。