科目名 | |||
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ロシア文学 | |||
担当教員名 | |||
越野 剛 | |||
科目設置 | 文学部専門教育科目 | 授業形態 | 夏期スクーリング |
科目種別・類 | 第3類 | 単位 | 2 |
キャンパス | 日吉 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2024 | 授業コード | 52470 |
本科目はロシア文学というタイトルがついていますが、今回は、しばしばロシアの影にかくれてしまい、そのありようが日本ではあまり知られていないウクライナとベラルーシの文学をとりあげます。ロシア、ドイツ、ポーランドなどの支配下にあり続け、国民文化の形成が遅れたベラルーシ・ウクライナにおいて文学が果たした役割を考えます。日本語訳・英語訳のあるものを中心に、中世・近世、近代(19世紀)、ソ連時代(20世紀)、ソ連解体後というように時代別に代表的な作品をいくつかとりあげます。文学作品が書かれた時代の社会文化を解説すると同時に現在のベラルーシ・ウクライナにおける作品の位置づけや文学史の変化(書き直し)についても考察します。文学を通じて馴染みのない地域の歴史文化を知る手法を学び、芸術作品を複数の視点から重層的に理解できるようになることを目指します。
第1回講義内容
イントロダクション:国民国家と国民文学
第2回講義内容
イントロダクション:境界地域の文学史
第3回講義内容
イントロダクション:ウクライナとベラルーシの歴史と現在
第4回講義内容
『イーゴリ軍記』とキエフ・ルーシ
第5回講義内容
『バイソンの歌』とリトアニアの森
第6回講義内容
ローカル言語で書かれた『アエネーイス』
第7回講義内容
コサックの文学:ゴーゴリとシェフチェンコ
第8回講義内容
階級の革命と民族の革命
第9回講義内容
大飢餓と戦争の記憶
第10回講義内容
アレクシエーヴィチとチェルノブイリの文学
第11回講義内容
ポスト社会主義・ポストモダンの文学
第12回講義内容
ユダヤ人の文学とウクライナ・ベラルーシ
その他の学習内容
・課題・レポート
毎回講義の終わりに提出してもらう小レポート(リアクションペーパー)、作品についての議論を含めた授業への積極的な参加を総合的に評価します。
プリントを適宜配布する
プリントを適宜配布する
作品について議論をする時間を毎回設けるので、英語訳・日本語訳の文学作品(配布資料)に事前に目を通して、自分の感想をまとめておくことが求められます。