科目名 | |||
---|---|---|---|
社会学特殊 | |||
担当教員名 | |||
三原 さやか | |||
科目設置 | 法学部専門教育科目 | 授業形態 | 秋期週末スクーリング |
科目種別・類 | 甲類・乙類 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | 文学部「社会学特殊」として開講、経済学部「社会学特殊」として開講 |
設置年度 | 2024 | 授業コード | 72423 |
【医療社会学概論】
現代社会を生きる人々は、誕生から死亡までの人生のさまざまな局面で医療との出会いを経験するが、その際に現代医療の抱えるさまざまな問題に直面して困惑を強いられることがある。
本講義では、医療の諸課題を検討するための土台として、医療社会学の基本概念を学び、医療の社会的側面について、歴史的文脈を踏まえた理解を深めることを目指す。
はじめに、近代以降の西洋医学の歴史的展開を概観し、疾病の意味合いや医師-患者関係がどのように変化してきたかを考察する。このとき、病院や実験室や共同体など、医学のさまざまな空間に着目する。つぎに、「医療化」や「専門職支配」など、医療社会学の主要な概念について、近代以降の日本における具体的な事例とも照らし合わせながら理解の定着を図る。また、講義で学んだ概念を実際の議論に活用する目的で、少人数グループでのディスカッションの機会を設ける。
第1回講義内容
イントロダクション
第2回講義内容
医師-患者関係の歴史的変容
第3回講義内容
病院医学の誕生と医療技術
第4回講義内容
実験室医学の興隆と疾病の定義の変容
第5回講義内容
共同体の医学、監視医学、予防医学
第6回講義内容
ディスカッション(1)
第7回講義内容
医療化と施設化
第8回講義内容
医療における専門職支配、専門職の攻防
第9回講義内容
医療におけるジェンダー、感情労働、インフォーマル・ケア
第10回講義内容
患者の経験、病いの語り、素人の知識
第11回講義内容
先端医療と多元的医療システム
第12回講義内容
ディスカッション(2)
その他の学習内容
・小テスト
成績は毎回の授業時間内に実施する小テストに基づいて評価する。期末レポートや期末試験は予定していない。
プリントを適宜配布する
購入すべき教科書は特に指定しないが、授業では下記の参考文献2冊を教科書に準じて網羅する。とくに、『よくわかる医療社会学』は、手元にあると講義の理解の手助けとなる。
よくわかる医療社会学(やわらかアカデミズム・〈わかる〉シリーズ)/中川輝彦・黒田浩一郎 編著 ミネルヴァ書房 2010年
医学の歴史(サイエンス・パレット 029)/William Bynum 著、鈴木晃仁・鈴木実佳 共訳 丸善出版 2015年
これまで医療社会学に触れたことのない初学者の受講を歓迎します。
上記のシラバスは、開講時のさまざまな状況に応じて、適宜変更の可能性があります。