慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
道徳教育論
担当教員名
柄越 祥子
科目設置 教職科目 授業形態 夏期スクーリング
科目種別・類 単位 2
キャンパス 三田 共通開講学部 -
設置年度 2024 授業コード 82415

授業科目の内容

【授業の到達目標及びテーマ】
 戦前の修身教育が果たした役割や戦後の道徳教育教育の変遷を理解するとともに、自立した個人による他者との共生、そしてその根本となる多角的な思考など、現代的な道徳教育の意義を自分なりに会得することを一つ目の目的とします。その上で実際に道徳の授業を行うために必要な技術を身に付けることを二つ目の目的とします。

【授業の概要】
 この授業では、特別の教科「道徳」が登場した理由を、現代の社会状況や戦前・戦後の道徳教育の変遷を通して考え、それを基に現代の特別の教科「道徳」で目指されているものを考察していきます。このことにより、学校教育で行われる道徳教育とは何かということについて思考、理解を深めていただきます。また、そうした歴史的、社会的背景を踏まえて、道徳科の学習指導要領の内容を検討し、生徒の発達的特性に応じた多面的多角的な思考力を育成するための授業の実践について、グループワークなどを通じて考えていきます。履修者数によって方法はご相談させていただきますが、模擬授業や学習指導案の作成を行っていただく予定です。
 過去の中学校教諭としての実務経験をもとに、道徳の指導法について講義します。

第1回講義内容
ガイダンスと自身の道徳教育経験の振り返り・なぜ今教科化か(グループワーク有り)

第2回講義内容
明治期の徳育 

第3回講義内容
教育勅語体制と修身教育

第4回講義内容
教科書の歴史と徳目主義

第5回講義内容
特設道徳と特別の教科「道徳」

第6回講義内容
特別の教科「道徳」の学習指導要領の検討

第7回講義内容
学校の教育活動全体における道徳教育

第8回講義内容
学習指導案の作成と学習評価 (グループ作業)

第9回講義内容
模擬授業と振り返り①道徳の授業のねらい・授業の構成

第10回講義内容
模擬授業と振り返り②様々な教材の利用

第11回講義内容
模擬授業と振り返り③板書と発問

第12回講義内容
授業内容の総括及び課題レポート

その他の学習内容
  ・課題・レポート
  ・以下の事前課題を行った上で出席してください。  『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別の教科道徳編』の「第1章総則」(1~7頁)を読んでください。道徳教育が教科となった経緯、方針などをご理解いただくとともに、可能であればご自身が受けた道徳教育を思い起こしていただき、比較しながら「特別の教科 道徳」の特徴について考えてみてください。(初回授業でグループワークを行う予定です。)  学習指導要領解説は、夏期スクーリング中も教科書として使用します。  市販されているものもございますし、文科省のホームページにもございます。(https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/03/18/1387018_011.pdf)  ご都合にあわせてご準備ください。

成績評価方法

最終試験、レポート(学習指導案の作成)および模擬授業などの活動や毎回の授業内小レポートなどの授業平常点などを総合して評価する。

テキスト(教科書)※教科書は変更となる可能性がございます。

中学校学習指導要領解説 特別の教科 道徳編 最新版/文部科学省

参考文献

道徳教育の方法―理論と実践(放送大学叢書)/林泰成 左右社 2018
道徳の理論と実践―「考え議論する道徳」でよりよく生きる力を育む/柳沼良太 図書文化 2017
道徳教育のキソ・キホン―道徳科の授業をはじめる人へ/相澤伸幸・神代健彦編 ナカニシヤ出版 2018
道徳教育はホントに道徳的か?―「生きづらさ」の背景を探る/松下良平 日本図書センター 2011
いじめ・レイシズムを乗り越える「道徳」教育―暗闇(ダークサイド)から希望のベクトルへ /渡辺雅之 高文研 2014

受講上の要望、または受講上の前提条件

・復習として、その日に学んだことのポイントをノートやテキストをもとに整理してください。それぞれ30~60分程度かかることが想定されます。
・授業の後半には、模擬授業に向けた準備や学習指導案の作成をしていただくことになります。それぞれ90~120分程度かかることが想定されます。
・配付資料や参考文献等の情報を必要に応じて予習・復習してください。

講師の実務経験※実務家としての経験があり、その知見が授業に反映されている場合に、「あり」と表示されます

あり