科目名 | |||
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化学実験B | |||
担当教員名 | |||
志村 正/土居 志織 | |||
科目設置 | 総合教育科目 | 授業形態 | 夏期スクーリング |
科目種別・類 | 実験スクーリング/自然科学分野 | 単位 | 1 |
キャンパス | - | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2024 | 授業コード | 32402 |
化学という学問は、さまざまな物質の成分や構造などを調べ、反応により別な物へ転換する方法を扱っています。例えば、空気の78%は窒素ですが、これを高圧下で水素と反応させ、アンモニアを合成する方法を1907年にドイツのフリッツ・ハーバーが開発しました(1918年度ノーベル化学賞受賞)。窒素分は植物の肥料として欠かせない成分であり、この発明のおかげで、世界の人口が増加しても食糧難にならずに済んでいるといえるでしょう。その一方で、人口爆発を起こしたり、「化学物質」が環境を破壊する事態も発生しています。これらの問題にどう対処すべきか考える上で、化学結合や反応性を理解しておく必要があります。一般に化合物の構造は、元素記号と結合の線で表します。テキスト科目『化学』の到達ゴールは、化学の基本的な考え方(概念)および構造式の意味がわかるようになることです。この目的を達成するための補助として、化学実験Bでは有機化学・天然物化学・高分子化学分野における以下のような各種実験を行います。多くのみなさんにとって、専門的な知識や技術の習得は必要ではないと思いますが、ぜひ、化学に対して正しい認識をもつとともに、自然科学的な思考力を養ってください。(内容と順序は変更になる場合があります。)
第1回講義内容
分子模型その1〜有機化合物を学ぶ
第2回講義内容
分子模型その2〜天然物化合物を学ぶ
第3回講義内容
アセトアニリドの合成〜アセチル化反応を学ぶ
第4回講義内容
パラニトロアニリン赤の合成と染色〜ジアゾカップリング反応によりアゾ染料を合成し、綿布を染色して、その原理を学ぶ
第5回講義内容
ナイロン66の合成〜重合反応を学ぶ
第6回講義内容
化学発光〜発光を伴う化学反応を観察し、その原理を学ぶ
その他の学習内容
・課題・レポート
出席および当日提出するレポート。
化学教室で編集した小冊子『化学実験』(実費・400円程度)を使用します。スクーリング当日、教室内でお渡ししますので、小銭をご用意ください。
この実験をより有意義なものにするのは、テキストを用いての日頃の家庭学習です。各種法則、原理などを脳裏にしっかりとおさめ、実験の目的やその手段が、これらをいかに巧みに利用して結果を求めているかを実地に確かめることが大切です。予習として,各日の学習するテキストの該当箇所を事前に読んでおいてください(約30分)。