科目名 | |||
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社会学(専門) | |||
担当教員名 | |||
小倉 康嗣/岡原 正幸 | |||
科目設置 | 法学部専門教育科目 | 授業形態 | 夏期スクーリング |
科目種別・類 | 甲類・乙類 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | 文学部専門教育科目:社会学(専門) |
設置年度 | 2024 | 授業コード | 52413 |
「生と感情の社会学」をアートベース・リサーチという手法で受講者と一緒に作り出します。
2011年、本授業を開始した当初の担当者2名、小倉康嗣(文学部教授)と岡原正幸が担当します
注意
なお、他者の生、他者の声に寄り添う覚悟と謙虚さをもてない方は、履修しないようにお願いします(出席しさえすれば自動的に単位が来る授業では決してありませんのでご注意ください)。
履修者は50名定員とします
(抽選です。5年継続して落選したという声も聞きます。その方々のことを考えると、試験がないから、単位をとりやすいから、という理由は認めませんので、よく考えてください。ライフの語りを本当に欲している学生や、その声を敬意を持って聞こうとする学生だけに参加してほしく思います)
たとえば社会学の基本の1つである社会調査、否応なく人と関わるこの学的な営みを、どこに位置づけ、その営みの中で自らをどこに位置づけていくのか、対象を客観化する知が、ただそれだけ評価されるような時代は過ぎ去り、いまや、知の生産と消費を担ってきた大学アカデミズムも現代社会に立ち位置を失いつつある。学問の死を謳うのはたやすい、しかしだからこそ、社会学という営みを再び肯定的に捉える視角が必要ではないのか。生の社会学とは、生を社会学的に説明する営みに還元されるようなものではなく、生きられる社会学であり、生きることを生きようとする、そんな試みだと考えてほしいです。
生の多様性をめぐる議論があるとして、それを、いかに自分が生きるのかという問いに、どのように結びつけることができるのだろうか。この授業で参加者と一緒に僕たちが考えてみたいのは、これである。具体的にどうするのかといえば、僕らが教卓に座って講義することはまずない。全員が全員に向けて講義をする。受講者は他の受講者にとってのゲストスピーカーになり得るということである。生を生きるという資格においてひとりひとりの参加者がゲスト講師たりえるのである。チームに分かれてライフストーリーを互いに聞き、中からいくつかの生を他の受講者に伝える試みとなろう。
この伝える試みとして、アートを利用した社会学実践を行う。アートベース・リサーチと呼ばれ、多種多様なアートワークが利用されるが、ここでは身体的な演劇的な手法を用いる(パフォーマンス・エスノグラフィ)。さらに、詩や文学、映像や音楽なども利用する。
自分が話を聞いて、その人の経験をなぞるという実験的で枢要な試みとなる。
受講の前提として、自分史を3000~5000字程度で、書式自由で書いてきてください。
『感情を生きる――パフォーマティブ社会学へ』の、第1章(本授業の構え)、第2章(小倉の自分史)、第5章(岡原の自分史)を必ず事前に読んで授業に臨むようにしてください。
第1回講義内容
授業全体の構想について、チーム編成
第2回講義内容
自分史のシェア
第3回講義内容
ライフストーリーとは、アートベース・リサーチとは
第4回講義内容
チーム活動
第5回講義内容
チーム活動
第6回講義内容
チーム活動
第7回講義内容
チーム活動
第8回講義内容
チーム活動
第9回講義内容
チーム活動
第10回講義内容
練習
第11回講義内容
プレゼンテーション(各チーム1回公演)
第12回講義内容
プレゼンテーション(各チーム1回公演)
その他の学習内容
・課題・レポート
・課外授業
・下記のホームページで授業の雰囲気をどうぞ
https://readyfor.jp/projects/keioabr
試験は行いません。出席によって評価します。
チーム活動への影響が大きくなるような欠席回数は成績に大きく響きます。
『アート・ライフ・社会学』/岡原正幸編著 晃洋書房 2020年
『感情を生きる』/岡原正幸編著 慶應義塾大学出版会 2014年
自分の生について語ることが求められるでしょう。
また他者の生について傾聴し、一緒に考えることも求められるでしょう。
なお、他者の生、他者の声に寄り添う覚悟と謙虚さをもてない方は、履修しないようにお願いします(出席しさえすれば自動的に単位が来る授業では決してありませんのでご注意ください)。
事前に、自分史や家族史、自分が生きてきた中での特定の記憶や体験について、3000字~5000字程度でまとめておいてください。書式や用紙は自由です。この課題は授業初回に持参してください。
それを土台に皆さんのスピーチを作成してもらいます。
『感情を生きる――パフォーマティブ社会学へ』の、第1章(本授業の構え)、第2章(小倉の自分史)、第5章(岡原の自分史)を必ず事前に読んで授業に臨むようにしてください。言うまでもありませんが、受講者間でのやりとり、授業内でのやりとりが個人的なものに関わる以上、当事者の了承なくして外部に公開することは避けてください。