科目名 | |||
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生物学 | |||
科目設置 | 総合教育科目 | 授業形態 | テキスト科目 |
科目種別・類 | 3分野科目/自然科学分野 | 単位 | 4 |
キャンパス | - | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2025 | 授業コード | T0AC000304 |
私たちヒトは、両親からもらったゲノムの遺伝情報に基づいて自分の体を作り、他の生物を食べることで生きています。平均寿命は延び続けていますが、病気や死から完全に逃れることはできません。私たち自身が生物の1種であることは、科学技術が発達しても変わらない事実ですが、個人のゲノムDNA情報を容易に読むことができ、その遺伝子を改変する技術も進歩した現代では、バイオサイエンスの技術や生命倫理に関する知識は、ますます重要性を増しています。
生物学では、2021年度より、市販のテキストと慶應義塾大学生物学教室メンバーによるオリジナルテキストによる、共テキスト制を採用しました。まず、市販テキストでは、生物学全般に共通する基礎的な内容の多くがカバーされます。市販テキストの構成は次の通りです。
1章 細胞の構造と生命誕生
2章 生命体を構成する物質
3章 遺伝子の構造と機能
4章 生体とエネルギー
5章 光合成と窒素同化
6章 細胞の分裂・情報伝達・がん化
7章 生命体の受精と成長
8章 多細胞生物の自己維持機構
9章 遺伝のしくみと遺伝病
10章 生物と環境がつくる生態系
11章 生物の進化と多様性
12章 生命科学技術と社会
もう一方の慶應オリジナルのテキストでは、生物学教室各教員の研究の専門を活かした、多様なトピックスが提供されています。そこでは、研究対象となっている生物の多様性のみならず、それに対する研究者の興味や、謎にアプローチする研究手法もまた驚くほど多様であることを垣間見られるはずです。市販テキストではカバーされていない、発展的な内容も含まれます。オリジナルテキストの構成は次の通りです。
第1章 生活環の多様性
第2章 菌類の多様性と生態系における機能
第3章 性の意義と性に関連した進化
第4章 個体差の遺伝
第5章 海洋底生生物の生活史とプランクトン幼生
第6章 真社会性昆虫の生態
第7章 神経科学とヒトの社会行動
次の2冊が指定テキストです。
・市販テキスト:南雲保(編)『やさしい基礎生物学〔第2版〕』羊土社、2014年
・配布テキスト:『生物学』(2021-22年度配本分では『新・生物学』)
市販テキストとオリジナルテキストは、どちらを先に読みはじめても構いません。市販テキストを先に十分に学習してからオリジナルテキストを読めば、生物学の基礎知識の理解を確認する力試しとなるでしょう。生物学の基礎知識をある程度持っていれば、オリジナルテキストから先に読み始め、理解が不十分な概念や用語に出会ったら、それを市販テキストでの学習の入り口としても良いでしょう。
その他詳細は、『学習の手引』に掲載されている「生物学の学び方」を参照してください。
この科目では、科目試験と3回分のレポートに合格することに加えて、実験スクーリング(AおよびBの二期分)の履修が単位の取得に必要となります。また、科目試験の受験資格の取得には、一定の要件を満たす必要があります。『塾生ガイド』で確認してください。
①レポートの評価、②実験スクーリングの評価、③科目試験の評価による総合評価が最終評価となります。『塾生ガイド』で確認してください。
各レポート課題に取り組むのに必要な文献がある場合は、課題(もしくは、以下の「レポート作成上の注意」)の中で指定されます。
提出前には、作成したレポートが適切な内容と体裁を持っているか、『学習の手引』に掲載されている「生物学の学び方」の、「レポートの作成」に記されたチェックリストに従って確認してください。
第1回:課題の後に記した字数はおおよその目安です。字数を合わせるために必要な記述を省いたり、不必要な記述を加えることがないよう注意してください。レポートには必要に応じて、図等を加えても構いません。その場合はそれらに「図1」のような通し番号をつけ、図を参照した記述の末尾に括弧書きでその番号を記してください。文献由来の情報に基づいた記述をする場合は、その記述の末尾に括弧書きで文献番号をつけてください。また、レポートの末尾には参照した文献を番号付きリストにして列記してください。各文献の表記様式は自由ですが、読み手がその文献を確認する上で必要となる情報はしっかりと記してください。
第2回:適宜、文献(教科書や学術論文、インターネット上の情報など)を使って調べて構いません。参照した文献は、通し番号を付け、レポートの末尾に「引用文献」としてリストアップして下さい。インターネット上の情報を参照した場合、引用文献リストにはサイト名、URL、アクセスした年月日を記載して下さい。また、レポート本文の文献を参照した箇所に、その文献の通し番号を上付き文字で記して下さい。
第3回:(1)は、市販テキストに掲載の情報を要約してください。(2)はオリジナルテキストの第1章に即して記述してください。この課題には指定テキスト(市販テキストとオリジナルテキスト)で十分対応できると思いますが、指定テキストに加えて文献(教科書や学術論文、インターネット上の情報など)を使って調べて構いません。指定テキストも含め、参照した文献は通し番号を付け、レポートの末尾に「引用文献」としてリストアップして下さい。また、レポート本文の文献を参照した箇所に、その文献の通し番号を上付き文字で記して下さい。指定テキストを参考文献リストに挙げていないレポートは再提出となります。インターネット上の情報は信憑性の低い物は避け必要最小限とし、参照した場合、引用文献リストにはサイト名、URL、アクセスした年月日を記載して下さい。