科目名 | |||
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哲学 | |||
担当教員名 | |||
山﨑 諒 | |||
科目設置 | 総合教育科目 | 授業形態 | 夜間スクーリング |
科目種別・類 | 3分野科目/人文科学分野 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2025 | 授業コード | 12501 |
【『存在と時間(Sein und Zeit)』を読む!】
本講義では20世紀ドイツの哲学者、M・ハイデガー(1889-1976)の主著『存在と時間(Sein und Zeit)』の一部を講読していきます。
しばしば20世紀最大の哲学者のひとりと目されるハイデガーは、本邦でも人気が高く、専門書のみならず入門書も質の高いものがたくさん出版されています。
それらを読むだけでもおもしろいですが、ハイデガーは(他の哲学者もそうでしょうが)もともとのテクストを――あれこれ頭を悩ませながら――読むのがやはりいちばんおもしろい……と思っています。
とはいえ、ハイデガーはその独特な術語法もあり、あっさりと読み下せるものでないのも事実です。
そこで本講義では、『存在と時間』のなかでも有名な「世界分析」ないし「道具分析」(第12~18節ほど)を講義担当者や他の履修者の方といっしょに精読していくことにします。
それにあたり、本講義はレジュメとディスカッションの時間を設けることになります。
具体的には、毎週指定された方に該当箇所のハイデガーの議論を事前にレジュメにまとめておいてもらい、講義ではそのレジュメを土台として、講義担当者のコメントならびに全体でのディスカッションを行っていくことにします。
(レジュメ担当者などについては初回授業で決める予定です)
どうか履修者の皆さんには、『存在と時間』と格闘し、各自の思索を深めていただければと思います。
※※※ テクスト、参考文献について ※※※
以下では指定テクストとして熊野純彦訳の『存在と時間(一)』を指定していますが、すでに他の邦訳を所持している場合はそちらを使用してもらってかまいません。
ただ、講義であつかう予定の部分(第12~18節)が収録されている巻があるかどうか、注意してください。
また、記載した参考文献については必ず用意するべきものではありません。
関心があって自習したい場合にとっかかりとなるものとして挙げています。
講義中で必要になるテクストがある場合には、こちらでコピーを用意するつもりです。
第1回講義内容
イントロダクション:『存在と時間』とは? ハイデガーとは?
※ 講義全体の説明なども兼ねます。
第2回講義内容
「世界分析」講読①
第3回講義内容
「世界分析」講読②
第4回講義内容
「世界分析」講読③
第5回講義内容
「世界分析」講読④
第6回講義内容
「世界分析」講読⑤
第7回講義内容
「世界分析」講読⑥
第8回講義内容
「世界分析」講読⑦
第9回講義内容
「世界分析」講読⑧
第10回講義内容
「世界分析」講読⑨
第11回講義内容
「世界分析」講読⑩
第12回講義内容
総括・試験
その他の学習内容
・毎回の講義でコメントペーパーを書いてもらいます(平常点として加算)。
成績は以下の観点をもとに総合的につけていきます。
(1)最終日に実施される授業内試験の結果
(2)平常点
『存在と時間(一)』/M・ハイデガー(熊野純彦訳) 岩波文庫 2013年
『ハイデガー『存在と時間』を解き明かす』/池田喬 NHK出版 2021年
『ハイデガー――存在の歴史』/高田珠樹 講談社学術文庫 2014年
本講義はとくに前提知識は求めません。
また、『存在と時間』の読解箇所に到達するまでの議論は、初回などに講義担当者が要約いたします。
ですが、ハイデガーのテクストを丹念に読めること(地道につきあえること)と、周囲の方と健全な議論を交わせることは要求いたします。