科目名 | |||
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文学C | |||
担当教員名 | |||
竹中 公二 | |||
科目設置 | 総合教育科目 | 授業形態 | 夜間スクーリング |
科目種別・類 | 3分野科目/人文科学分野 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2025 | 授業コード | 12515 |
本講義では16世紀フランス文学を代表する作品のひとつ、モンテーニュ(1533-1592)の『エセー』を扱います。決して短くはない作品なのですべてに目を通すことは不可能ですが、理解に必要となる知識を適宜補いながら、なるべく実際のテクストを読んでいくことを目指します。
これまで『エセー』はしばしば書斎の賢人が人生について思索を巡らせた古典的著作と考えられてきました。たしかにそこには、400年以上の時間を越えてなお読み継がれる思考の強靭さと、その表現を可能にする生き生きとした文章が見られます。しかし、実際に作品を読んでみれば、もっと雑多で人間臭く、思った以上にとっつきやすいように感じられるはずです。他方、あたかも著者がその場で語りかけてくるような自然な文体が、モンテーニュの巧みな文学的戦略によって生み出されたものではないかと、一歩引いて考えてみる余地もあるでしょう。
『エセー』は全3巻・107章で構成され、各章は脱線が多く主題は多岐に渡ります。講義は第1巻から始め第3巻まで大まかに順を追って進む予定です。毎回各巻の中のいくつかの章に立ち止まって、そこから関連するテーマが現れる他の箇所を比較しながら読解を深め、作品の全体像を掴んでいきます。1巻を読み終えるごとに授業内で確認のための筆記テストを行います。
第1回講義内容
『エセー』第1巻①
第2回講義内容
『エセー』第1巻②
第3回講義内容
『エセー』第1巻③
第4回講義内容
確認テスト①・補足
第5回講義内容
『エセー』第2巻①
第6回講義内容
『エセー』第2巻②
第7回講義内容
『エセー』第2巻③
第8回講義内容
確認テスト②・補足
第9回講義内容
『エセー』第3巻①
第10回講義内容
『エセー』第3巻②
第11回講義内容
『エセー』第3巻③
第12回講義内容
確認テスト③・補足
その他の学習内容
・小テスト
授業内で行う計3回の確認テストによって評価する。
プリントを適宜配布する
『エセー 1-7』/ミシェル・ド・モンテーニュ著、宮下志朗訳 白水社 2005年-2016年。
『寝るまえ5分のモンテーニュ 「エセー」入門』/アントワーヌ・コンパニョン著、山上浩嗣・宮下志朗訳 白水社 2014年。
『モンテーニュ 人生を旅するための7章』/宮下志朗 岩波書店 2019年。
講義には翻訳を用いるので、受講に際してフランス語の知識は要求されません。