科目名 | |||
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自然科学特論 | |||
担当教員名 | |||
上村 佳孝 | |||
科目設置 | 総合教育科目 | 授業形態 | 秋期週末スクーリング |
科目種別・類 | 3分野科目/自然科学分野 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2025 | 授業コード | 12550 |
数学・統計学というツールを利用して、数理の観点から様々な生命現象の世界のロジックを探っていくことが授業の主眼です。すべての生物の体の設計図であるゲノム―DNAという化学物質―には、30億年を超える進化の歴史が刻まれています。しかし、ヒトのゲノムが解読されてもなお、ヒトという生物には未解明な謎が多くあります。その一因は、ヒトの持つ遺伝子の多様性にあり、同じ病気でもある薬が効いたり、効かなかったりという「個体差(ヒトの場合は、個人差)」と呼ばれる多様性が生じます。このような個体差が生じる原因や、それが生物進化に及ぼす影響について理解を深めることが、この授業の前半の主眼です。また、このような生物にみられる多様性は、「一般普遍な真理を探究する」という科学にとって、時に大きな障壁となります。この障壁に立ち向かう武器となるのが統計学です。「なぜ害虫は時に大発生するのか?」、「なぜオスとメスの数は通常1:1なのか?」といったトピックを通じて、「科学的・統計学的なものの考え方」を深く探究します。授業では数値データを多用し、簡単な数式を扱います。また数値データを効率よく扱うため、PCを活用します。
第1回講義内容
生物の個体差とその成因(前編)
※以下、講義の順番や一部の内容は変更になる場合があります。
第2回講義内容
生物の個体差とその成因(後編)
第3回講義内容
生物集団の進化と量的形質の遺伝学(前編)
第4回講義内容
生物集団の進化と量的形質の遺伝学(後編)
第5回講義内容
生物の個体群変動と絶滅~決定論的カオスと非線形現象~(前編)
第6回講義内容
生物の個体群変動と絶滅~決定論的カオスと非線形現象~(後編)
第7回講義内容
オスとメスの数の問題~ゲーム理論入門~(前編)
第8回講義内容
オスとメスの数の問題~ゲーム理論入門~(中編)
第9回講義内容
オスとメスの数の問題~ゲーム理論入門~(後編)
第10回講義内容
生物データの統計的扱い(前編)
第11回講義内容
生物データの統計的扱い(後編)
第12回講義内容
総括
その他の学習内容
・小テスト
最終試験のほか、毎回課題(小テスト)を提出し、その得点の合計に基づいて評価します。
プリントを適宜配布する
プリントを適宜配布する
パソコンを利用して取り組む課題も多いため、受講者は基本的なPC操作に慣れていることを前提とします。具体的には、Microsoft Word(または同等のワープロソフト)による文書の作成や、Microsoft Excel(または同等の表計算ソフト)による表計算をおこなうことができる程度のPCリテラシーは既得であることを前提に、授業を進めます。