科目名 | |||
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哲学(専門) | |||
担当教員名 | |||
高萩 智也/小関 健太郎 | |||
科目設置 | 文学部専門教育科目 | 授業形態 | 夜間スクーリング |
科目種別・類 | 第1類 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | 経済学部「哲学(専門)」として開講 法学部「哲学(専門)」として開講 |
設置年度 | 2025 | 授業コード | 52562 |
「世界には何が存在するか」(存在論)、「私たちは何を知りうるか」(認識論)といった問いに代表されるように、西洋哲学は世界や物事の根本的なあり方を問題にする学問と言えます。哲学者たちはこうした問いに答えることを目指して、存在や認識の「一般理論」を構築しようと努めてきました。このことは一方で、「哲学は抽象的で難しい、役に立たない」というイメージにも繋がっています。しかしながら特に現代では、そうした一般理論を身近な事柄や問題に応用・適用して、哲学をむしろ積極的に実生活の理解や問題解決にも役立てようとする研究(応用哲学)も盛んになっています。
この授業では、小関が存在論、高萩が認識論の分野を担当し、現代の分析哲学の議論に基づいて応用哲学的なトピックについて学びます。小関の担当部分では、存在論を出発点として哲学の基本的な考え方を最初に確認し、存在論の応用例としてオントロジー工学を紹介します。そのうえで、応用上も問題になる具体的な論点として、穴や地形の存在やデジタルな対象の存在に関する問題を取り上げ、その理論を検討します。高萩の担当部分では、認識論の基本事項を確認したのち、応用認識論の代表的なトピックであるインターネットや政治、科学、歴史といったものを取り上げて、これらをめぐる身近な問題を認識論的な観点から分析します。
第1回講義内容
イントロダクション
第2回講義内容
工学としての存在論
第3回講義内容
穴と地形の存在論
第4回講義内容
デジタル対象の存在論
第5回講義内容
認識論のキホン
第6回講義内容
フェイクニュースの認識論
第7回講義内容
ウィキペディアの認識論
第8回講義内容
科学的知識の認識論
第9回講義内容
歴史の認識論
第10回講義内容
認識的不正義
第11回講義内容
認識的パターナリズム
第12回講義内容
試験・総括
その他の学習内容
・課題・レポート
・小テスト
授業内で毎回行う課題もしくは小テスト(内容は受講者数などに応じて調整)で、成績評価の55%を決定します。残り45%が試験による評価となります。
プリントを適宜配布する
日常世界を哲学する/倉田 剛 光文社 2014
フェイクニュースを哲学する/山田 圭一 岩波書店 2024
哲学についての予備知識は前提にしません。上記の参考文献を読むと授業内容をより深く理解できるはずですが、読んでいなくてもまったく問題ありません。