科目名 | |||
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論理学(専門) | |||
担当教員名 | |||
天本 貴之/田中 大海 | |||
科目設置 | 文学部専門教育科目 | 授業形態 | 秋期週末スクーリング |
科目種別・類 | 第1類 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2025 | 授業コード | 52507 |
論理学は論理的に正しい推論(妥当である推論)とはどのようなものか、その基準は何かといったことに関心をもちます。
本年度の論理学(専門)では、現代論理学の最初歩である命題論理(真理関数理論)、そして可能性や必然性を扱う様相論理という二つの視点から、正しい推論の基準と推論の分析手法を学びます。
論理学は一般に、意味論(モデル論)と証明論という二つのアプローチによって展開されます。この授業ではその一方である意味論的アプローチに焦点をあて、命題論理と様相論理という二つの論理体系を習得します。
前半部分では、日本語で書かれた文や推論を命題論理の言語へ翻訳(記号化)する方法から初めて、真理値分析を導入し、推論の妥当性判定を勉強します(第1回~第6回)。後半部分では、命題論理の言語を拡張し、「可能世界」という概念を用いて、様相命題論理の意味論(可能世界意味論)を学びます。それによって、真理値分析の手法では扱うことのできない「絶対~だ」や「~は不可能だ」といった様相表現が含まれる推論を分析します(第7回~第11回)。
到達目標は、命題論理と様相論理のそれぞれで、文の真偽判定と推論の妥当性判定ができるようになることです。
第1回講義内容
命題論理(1) 論理と推論:論理学とその目的
第2回講義内容
命題論理(2) 日本語文の記号化:命題論理の形式言語
第3回講義内容
命題論理(3) 命題論理の意味論:モデル、付値、真理値分析(1)
第4回講義内容
命題論理(4) 命題論理の意味論:モデル、付値、真理値分析(2)
第5回講義内容
命題論理(5) 恒真と推論の妥当性判定
第6回講義内容
命題論理(6) 矛盾と整合
第7回講義内容
様相論理(1) 命題論理の拡張:「様相」の導入
第8回講義内容
様相論理(2) 様相論理の形式言語
第9回講義内容
様相論理(3) 様相論理の意味論(1):可能世界意味論
第10回講義内容
様相論理(4) 様相論理の意味論(2):推論の妥当性判定
第11回講義内容
様相論理(5) 様相論理のバリエーション
第12回講義内容
総括・試験
その他の学習内容
・課題・レポート
最終回の試験(論理の問題を解くもの・持ち込みなし)によって評価します。
プリントを適宜配布する
プリントを適宜配布する
予備知識は特に必要ありません。論理学未修者の受講を歓迎します。