科目名 | |||
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西洋史概説 | |||
担当教員名 | |||
野々瀬 浩司 | |||
科目設置 | 文学部専門教育科目 | 授業形態 | 夏期スクーリング |
科目種別・類 | 第2類 | 単位 | 2 |
キャンパス | 日吉 | 共通開講学部 | 経済学部「西洋史概説」として開講 法学部「西洋史概説」として開講 |
設置年度 | 2025 | 授業コード | 52534 |
講義の副題として、西洋中近世の文化史とします。途中で適宜変更する可能性もありますが、現段階では以下のような内容で進める予定です。本講義では、文学、音楽、絵画、彫刻といった芸術に対象を限定せずに、より幅広い文化一般、つまり、社会制度、経済活動、生活文化、精神文化、言語文化、地域文化、法感覚、慣習、世界観、人間関係などを包括したものに関して言及します。また、年代史的に文化の流れや歴史的変遷について詳細に論じることはせずに、時代を西欧の中世中期から近代初期の間の時期に限って、特にドイツ語圏(ドイツ・スイス・オーストリア)での事例を中心にして、共時的な視点から文化史の講義を展開する予定です。漠然と文化一般について論じるのではなく、当時の社会層(農民、市民、貴族、聖職者)に分けて言及しますが、その内容は特殊な専門的なものではなく、概説的なものにとどめる予定です。随時に日本文化との比較に触れながら、西洋文化の一端を説明してみたいと思います。政治史・外交史・事件史・軍事史などのように、歴史の表象として表れるものよりも、その深い根底にあるものについて注目します。
Ⅰ.文化史の定義(文化と文明の違い、西洋の代表的な文化史家など)
Ⅱ.中近世の農民とその文化
①領主による支配形態の変化、②農村共同体の成立とその機能、③農民の法感覚、
④農民の信心、⑤農民の日常生活、⑥中世農民の世界観(時間と空間の観念)
Ⅲ.中近世の市民とその文化
①都市と農村の相違、②都市の規模、③都市の類型、④都市の空間、
⑤人的結合(家族、職業集団、社会福祉施設、兄弟団・信心会、中世の大学)
⑥都市の社会層
Ⅳ.中近世の貴族や騎士とその文化
①貴族に関する史料、②貴族とは何か、③貴族の種類、④中世文学における騎士像、
⑤中世の城塞
Ⅴ.中近世の聖職者とその文化
①聖職者と俗人の相違、②聖職者の種類、③修道院の歴史と文化、④中世の異端運動
Ⅵ.中近世のアウトサイダー(ユダヤ人、放浪者、病人、賤民・賤業など)(時間的に余裕があった場合には言及)
第1回講義内容
文化史の定義(文化と文明の違い、西洋の代表的な文化史家など)
第2回講義内容
中近世の農民とその文化1
第3回講義内容
中近世の農民とその文化2
第4回講義内容
中近世の農民とその文化3
第5回講義内容
中近世の市民とその文化1
第6回講義内容
中近世の市民とその文化2
第7回講義内容
中近世の市民とその文化3
第8回講義内容
中近世の貴族や騎士とその文化1
第9回講義内容
中近世の貴族や騎士とその文化2
第10回講義内容
中近世の聖職者とその文化1
第11回講義内容
中近世の聖職者とその文化2
第12回講義内容
中近世の聖職者とその文化3と総括
その他の学習内容
・ビデオを見せて、その内容に関するレポートを書いてもらう。
対面でテストを行います。
プリントを適宜配布する
プリントを適宜配布する
高校の世界史を履修したことがある人が望ましいです。もしそうでない場合には、高校の世界史の教科書を事前に学習してください。