授業科目の内容

現存最古の和歌集である萬葉集を取り上げ、収載歌の一部を解説する。
関連のある古代文献の読解を通じて、歌の背景を考察し、古代人の思想や社会的状況への理解を深めることを目的とする。

具体的な到達目標は以下のとおり。
１　古代文献をよむための基礎的な知識を学ぶ。
２　古代日本語の表記、音韻、語法を理解し、原文でもおおまかな歌意がとれる程度の読解力を身につける。
３　当時の社会制度や大陸との交流など、文学成立の歴史・文化的背景への理解を深める。

第1回講義内容
イントロダクション（伝本・文字・音韻）

第2回講義内容
雄略天皇・磐姫ー記紀と萬葉の接点ー

第3回講義内容
舒明天皇の歌ー古事記から萬葉集へー

第4回講義内容
悲劇の皇子の歌①ー有間皇子ー

第5回講義内容
悲劇の皇子の歌②ー大津皇子・斎宮ー

第6回講義内容
萬葉集に残る志貴皇子の影

第7回講義内容
壬申の乱はどのように記されているか

第8回講義内容
聖地としての吉野ー柿本人麻呂①ー

第9回講義内容
反歌と短歌ー柿本人麻呂②ー

第10回講義内容
百人一首（秀歌）の萬葉歌

第11回講義内容
大陸との交流ー山上憶良①ー

第12回講義内容
病老死という主題ー山上憶良②ー

その他の学習内容
　　・小テスト

成績評価方法

試験（7割）、出席（3割）で総合評価する

テキスト（教科書）※教科書は変更となる可能性がございます。

プリントを適宜配布する

参考文献

万葉集の基礎知識/上野 誠 、鉄野 昌弘、村田 右富実 KADOKAWA 2021
万葉事始/坂本 信幸, 毛利 正守 和泉書院 1995

受講上の要望、または受講上の前提条件

前回の授業範囲を復習し、専門用語の意味等を確認、理解しておくこと（約60分）