慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
国文学古典研究<リアルタイムオンライン>
担当教員名
合山 林太郎
科目設置 文学部専門教育科目 授業形態 夜間スクーリング
科目種別・類 第3類 単位 2
キャンパス 三田 共通開講学部 -
設置年度 2025 授業コード 52545

授業科目の内容

 この科目は「リアルタイムオンライン配信型面接授業(スクーリング)」として開講します。受講に際しては、Zoom、Googleドライブ等のオンラインサービスの利用が必須ですので、基本的な操作・利用方法を各自で確認したうえで履修申告を行ってください。

 本授業は、江戸時代・明治時代(必要に応じてその前後の時代を含む)の日本の漢詩や漢文、あるいは中国の古典の日本における摂取・受容の様相について、漢文学以外の文芸ジャンルの動向や文化現象とのつながりを明らかにしながら、論じるものである。授業においては、受講者が、この時期の漢文文化に関して具体的なイメージを持てるよう、儒学者・漢詩人の詳細な伝記を紹介し、様々な漢文作品を読解する。また、日本漢詩文における重要なトピックに関して検討を行い、その日本文化や文学史上の意義や位置づけについて考えてゆく。

第1回講義内容
江戸のまなびと漢文

第2回講義内容
江戸初期から元禄時代までの漢詩文―石川丈山など

第3回講義内容
荻生徂徠の時代

第4回講義内容
白話小説と上田秋成『雨月物語』

第5回講義内容
吉原を詠った漢詩ー遊郭と漢文学

第6回講義内容
清新性霊説と江戸後期の漢詩

第7回講義内容
狂詩の世界

第8回講義内容
洋学と漢文―『解体新書』など

第9回講義内容
漢詩における明治調

第10回講義内容
志士・政治家・軍人の漢詩

第11回講義内容
新体詩と漢詩

第12回講義内容
近代の文豪と漢詩―森鷗外、正岡子規、夏目漱石

その他の学習内容
  ・課題・レポート

成績評価方法

最終レポート(50%)、授業への参加状況(読解作業への取り組みなど)(50%)

テキスト(教科書)※教科書は変更となる可能性がございます。

日本語ライブラリー 日本漢文を読む [近世編]/沖森卓也・合山林太郎 朝倉書店 2025(予定)

プリントを適宜配布する
テキストに加え、授業システムを通じて、PDF資料を適宜配付いたします。

受講上の要望、または受講上の前提条件

 この授業では、江戸・明治時代の日本の漢詩や漢文の歴史や研究成果を知ってもらうだけではなく、漢文作品を自力で理解する力も養いたいと考えています。そのため、授業の前半を講義、後半を読解作業にあてることを予定しています。読解作業に特別な予備知識や予習などは不要ですが、漢文テキストを音読またはタイプしてもらいますので、必ずパソコンを通じて、ズーム経由の会話や文字入力ができるようにしておいてください。