科目名 | |||
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ドイツ文学史 | |||
担当教員名 | |||
平田 栄一朗/津崎 正行 | |||
科目設置 | 文学部専門教育科目 | 授業形態 | 夏期スクーリング |
科目種別・類 | 第3類 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2025 | 授業コード | 52558 |
啓蒙主義時代に発展し始めたドイツ演劇は、社会の出来事を直接・間接的に反映する時代の鏡の役割を果たしてきました。例えば18世紀に市民階級が台頭し、19世紀後半に労働者階級が都市に出現した際の問題は、戯曲に具体的または象徴的に反映されています。このような戯曲が近代以降書き続けられているので、ドイツの演劇史(戯曲史)はドイツ社会の歴史とともに展開してきたといえるでしょう。本講義では啓蒙主義以降の戯曲の特徴と時代背景を解説した上で、ドイツ社会の問題とその克服のあり方を論じ、戯曲からみたドイツ社会史を近代から現代まで辿ります。また戯曲の舞台作品の映像資料によって紹介することなどによって、戯曲の演劇的な側面も紹介します。講義は原則として平田と津崎が交替で行います。
第1回講義内容
オリエンテーション:『エミーリア・ガロッティ』と啓蒙主義
第2回講義内容
シュトゥルム・ウント・ドラング(疾風怒濤)ーーシラーの戯曲を例に
第3回講義内容
『メアリー・スチュアート』(シラー)にみる政治と歴史
第4回講義内容
『ヴォイツェク』(ビューヒナー)にみる階級社会
第5回講義内容
『織工たち』(ハウプトマン)にみる階級社会
第6回講義内容
『輪舞』(シュニッツラー)における市民階級の二重モラル
第7回講義内容
『ファッツァー』(ブレヒト)とドイツ現代史
第8回講義内容
『物理学者たち』(デュレンマット)とスイス演劇
第9回講義内容
『アルトゥロ・ウイ』(ブレヒト)とナチス台頭
第10回講義内容
記録演劇と「過去の克服」
第11回講義内容
総括
第12回講義内容
『スポーツ劇』(イェリネク)にみる群衆と権力
その他の学習内容
・課題レポートや小テストは実施しません。
最終日の授業(第11回)に筆記試験(持込不可)を実施します。
テキストは使用しません。ご参考までに通信テキスト「近代ドイツ演劇」を読んでください。
各授業のテーマは変更の可能性があります。