科目名 | |||
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社会学特殊 | |||
担当教員名 | |||
塩原 良和 | |||
科目設置 | 法学部専門教育科目 | 授業形態 | 夏期スクーリング |
科目種別・類 | 甲類・乙類 | 単位 | 2 |
キャンパス | 日吉 | 共通開講学部 | 文学部「社会学特殊」として開講 |
設置年度 | 2025 | 授業コード | 72521 |
講義タイトル:現代の社会変動のなかで「共生」を捉え直す
急激に変容する現代社会における「共生」のあり方を考える際、「人間どうしの共生」と「人間と非‐人間(ノンヒューマン)との共生」という、まるで異なると思われがちだが実は緊密に結びつくふたつの「共生」が直面する危機的状況が見えてきます。前者は、おなじ人間であるはずなのに差別や排除の対象とされ「人間扱い」されない多数の人々が生み出され続ける「人間主義の危機」、後者においては、人間が非‐人間を征服・収奪することを当然視する世界観が文明と地球環境に危機をもたらしている「人間中心主義がもたらす危機」です。このふたつの危機について考えることを通じて、現代世界における共生のあり方を探究することが本講義の目的です。
とはいえ、一介の凡庸な教員である私がこの深遠かつ多様な問題について語れることなど、たかが知れています。むしろ、難しいけれども間違いなく重要なこれらの問題について、履修学生のみなさんとの対話を通じて共に学んでいきたいと願っています。
6日間計12回の本スクーリング講義は、そのための「ワークショップ」としてデザインされています。それゆえ、履修学生のみなさんにはすべての授業への出席と、学習や協働作業への主体的な参画が求められます。具体的には、毎日の授業後に配布される文献を読んで各自課題に取り組んでいただき、翌日に他の履修学生とのグループワークを行っていただきます。
第1回講義内容
イントロダクション/文献①を読み課題を作成する
(文献①のテーマ:「人間主義の危機」と「人間中心主義がもたらす危機」をめぐって)
第2回講義内容
文献①の内容についてのグループワークと課題の提出(作業)
第3回講義内容
前回提出されたグループワーク課題についての教員からのレスポンス(講義)
第4回講義内容
文献②の内容についてのグループワークと課題の提出(作業)
(文献②のテーマ:非市民化と非人間化-セクシュアル・マイノリティをめぐって)
第5回講義内容
前回提出されたグループワーク課題についての教員からのレスポンス(講義)
第6回講義内容
文献③の内容についてのグループワークと課題の提出(作業)
(文献③のテーマ:非市民化と非人間化-レイシズムをめぐって)
第7回講義内容
前回提出されたグループワーク課題についての教員からのレスポンス(講義)
第8回講義内容
文献④の内容についてのグループワークと課題の提出(作業)
(文献④のテーマ:人新世と資本新世-気候変動と社会)
第9回講義内容
前回提出されたグループワーク課題についての教員からのレスポンス(講義)
第10回講義内容
文献⑤の内容についてのグループワークと課題の提出(作業)
(文献⑤のテーマ:人新世と資本新世-加速する社会の先に)
第11回講義内容
前回提出されたグループワーク課題についての教員からのレスポンス(講義)
第12回講義内容
授業内試験および講義のまとめ
その他の学習内容
・グループワークによる課題作成・提出
自宅学習:指定された文献を読み課題に取り組む
①提出されたグループワーク課題による評点(グループ共通の評点+課題作成への貢献度に応じた個々人への加点):1回13点×5回=65点満点(グループ共通)+加点(個人)
※グループワークを欠席した回の評点は0点になります。代替レポート等の提出は原則として認めません。
②授業内試験による評点:35点満点
③グループワーク作業への参画姿勢による評点(遅刻・早退および作業への消極的参加態度に基づく減点):減点法
④講義の欠席・遅刻・早退:減点法
計:100点満点+加点/減点
※合計評点にもとづき、通信教育部の基準に従って評語をつけます。
毎日の授業終了直後に文献をPDFファイル形式でオンラインで配布します。
なお、教室でのグループワークや教員からのレスポンスにおける議論の展開に応じて次に読んでいただく文献を決めますので、スクーリング開始前に文献を提示することはできません。
プリントを適宜配布する
授業中に適宜紹介します。
・本スクーリングは、すべての授業に出席することを前提にデザインされています。欠席・遅刻・早退は原則として減点の対象になります。とりわけグループワーク作業を欠席した場合は大幅な減点になりますのでご注意ください。
・本スクーリングの履修学生には、授業後の自修と教室での討論や協働作業への積極的参加が求められます。じゅうぶんに学習時間を確保して意欲的に学習に取り組み、他の学生と積極的に議論・協働作業したい方の履修を歓迎します。なお提出されたグループワーク課題に対して塩原が授業中に講評を行います。
・毎日の授業終了直後に文献をPDFファイル形式でオンラインで配布します。パソコンや携帯電話などにダウンロードして文献を入手して読み、授業中に指示された課題に翌日の授業までに取り組んでください。文献は無理なくこなせる分量に設定するようにしますが、受講期間中は原則として毎日、講義後に学習時間(60分~90分)を確保できるように努めてください。
・授業実施計画は、履修者数や授業の進度などの事情により変更される場合があります。