慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
書道
担当教員名
緑川 明憲
科目設置 文学部専門教育科目 授業形態 夏期スクーリング
科目種別・類 第3類 単位 2
キャンパス 日吉 共通開講学部 -
設置年度 2025 授業コード 52547

授業科目の内容

日本古代書道史
 わが国の書の発達と変遷について、今年度は古代、すなわち政治史でいうところの飛鳥時代から平安時代までに焦点を当てて学びます。
 書は無意識的に書かれるものでは決してなく、また、社会と切り離されて変遷を遂げたわけでもありません。書は各時代の政治や文化に非常に密接に結びつきながら発達し、変遷を遂げていったのです。
 古代日本では、特に中国の書風の影響を強く受けた政治や文化が展開しましたが、書もまた同様です。しかし、初めは中国の影響を強く受けていたものが、平安時代半ばに至ると、日本独自の書風が展開していきます。本講義では現存する書を実際に提示しながら、時代や時期毎になぜそのような書を書くのか(そのような書きぶりになるのか)という問題を、政治・文化や中国文化と関連させつつ、詳しく考えていきます。
 担当教員は慶應義塾横浜初等部の書道・古典科の専任教員、及び東京大学・慶應義塾大学の教員として教壇に立ち、書道史や文化史の授業を行っています。

第1回講義内容
概説及び基本資料の説明

第2回講義内容
飛鳥時代前期/飛鳥時代

第3回講義内容
飛鳥時代後期/白鳳時代

第4回講義内容
奈良時代/奈良時代(その1)~王羲之の影響

第5回講義内容
奈良時代/奈良時代(その2)

第6回講義内容
平安時代前期/弘仁時代(その1)~三筆の活躍①

第7回講義内容
平安時代前期/弘仁時代(その2)~三筆の活躍②

第8回講義内容
平安時代中期/藤原時代(その1)~三賢の活躍①

第9回講義内容
平安時代中期/藤原時代(その2)~三賢の活躍②

第10回講義内容
平安末期・鎌倉初期/平源時代(漢字)

第11回講義内容
平安末期・鎌倉初期/平源時代(仮名)

第12回講義内容
総括

その他の学習内容
  ・小テスト

成績評価方法

①授業の出席状況、②小テスト・試験による評価に基づきます。

テキスト(教科書)※教科書は変更となる可能性がございます。

指定しません。カメラやスマートフォンなど、撮影できる機材を持参して下さい。

参考文献

『日本書道史』/春名好重 淡交社 昭和49年
『書の古代史』/春名好重 新人物往来社 昭和62年
『平安時代書道史』/春名好重 思文閣出版 平成5年

受講上の要望、または受講上の前提条件

書がテーマの講義ですが、内容は政治や文化など多岐にわたります。狭い視点にとらわれずに幅広い興味と関心をもって参加して下さい。

講師の実務経験※実務家としての経験があり、その知見が授業に反映されている場合に、「あり」と表示されます

あり