慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
社会学特殊
担当教員名
近兼 路子
科目設置 法学部専門教育科目 授業形態 夜間スクーリング
科目種別・類 甲類・乙類 単位 2
キャンパス - 共通開講学部 文学部「社会学特殊」として開講
設置年度 2026 授業コード 72623

授業科目の内容

 家族とともにわが家で暮らす。こうした居住のあり方が普通でも、普遍的でもないことは、単独世帯の増加、孤独死、ホームレス状態にある人などの社会問題がしばしば議論されていることからも明らかです。また、住む場所さえがあれば安心・安全な生活が保障されるというわけでもありません。家族が個人化し、多様化している現代社会において、だれと、どこで、どのように暮らすのかという居住をめぐる問いの重要性は増しています。
 この授業では、日本における家族と居住のあり方について、歴史、居住政策を学びながら考えていきます。また、居住に関連する概念として「ハウジングファースト」、「ユニバーサル・ベーシック・サービス」、「ユニバーサル・ベーシック・アセット」、「コモンズ」、「居住福祉資源」などについても学びます。その上で、「家族ではない他者」との暮らしである「シェア居住」(シェアハウスでの暮らし)の事例をもとに、住まいと人の関係、共に住むことから生まれる人と人との関係について考えを深めていきます。
 授業は、講義を中心に、受講者による発言、議論なども組み込みながら進めていきます。授業を通し、家族と居住に関する歴史、政策、基礎的概念などを用いながら自らの考えを表明できる力を身につけることが本講義の目標です。



第1回講義内容
日本の居住の現状と日本の「家」の暮らし

第2回講義内容
戦後日本における住宅の変化1:持ち家政策と住宅の商品化

第3回講義内容
戦後日本における住宅の変化2:マイホーム主義と消費社会の変容

第4回講義内容
日本の居住保障政策

第5回講義内容
日本の高齢者居住政策

第6回講義内容
ハウジングファーストの取り組み

第7回講義内容
ユニバーサル・ベーシック・サービス/ユニバーサル・ベーシック・アセットと居住

第8回講義内容
居住福祉資源について

第9回講義内容
若者とシェア居住/ひとり親世帯とシェア居住

第10回講義内容
高齢者とシェア居住1:高齢者シェア居住と家族

第11回講義内容
高齢者とシェア居住2:高齢者シェア居住とコモンズ

第12回講義内容
履修生による課題レポートの発表・講評

その他の学習内容
  ・課題・レポート
  ・・各回、授業内で短い文章(小レポート)を書いてもらいます。そのいくつかを次の週の授業でコメントを加えて紹介します。 ・第12回授業までに課題レポートを作成し、その内容を簡潔に発表してもらいます。

成績評価方法

授業内の小レポート(30%)、授業への積極的な参加(20%)、および課題レポート(50%)により総合的に判断します。

テキスト(教科書)※教科書は変更となる可能性がございます。

プリントを適宜配布する

参考文献

『家族を容れるハコ 家族を超えるハコ』/上野千鶴子 平凡社 2002年

その他、授業の中で適宜紹介します。

受講上の要望、または受講上の前提条件

・その日に学んだことやポイントを、配布資料、参考文献などをもとに整理してください(60分程度)。
・挙手、発言など学生の積極的な受講を期待します。
・本授業では、以下の場面での生成AIの利用を一部認めています。
 ・調査の補助的な活用
 ただし、以下の点に留意してください。
 ・情報の正確性は、必ず自ら確認してください。
 ・AIを使用した場合は、必ず提出物にその旨を明記してください。
 ・AIによる文章の無断転載、出典不明の情報の使用は、不正行為とみなす場合があります。
 ・小レポート、課題レポートの作成に際しては、独力での思考を求めます。