科目名 | |||
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倫理学特殊 | |||
担当教員名 | |||
石田 京子 | |||
科目設置 | 文学部専門教育科目 | 授業形態 | 夜間スクーリング |
科目種別・類 | 第1類 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2020 | 授業コード | 52007 |
開講期間 | 10月1日(木)~12月24日(木) | 曜日・時間等 | 木曜日、18:20~20:05 |
本講義は、イマヌエル・カントの実践哲学の全体像を把握することを目的とする。従来、カントの実践哲学と言えば、『人倫(道徳)の形而上学の基礎づけ』(1785年)での記述を中心に解釈されるのが常であった。しかし、実際にはカントはそのあとに『実践理性批判』や『人倫の形而上学』をはじめとして多くの著作を書き残しており、その関心も、最高の道徳法則である定言命法や意志の自由の証明にだけではなく、法や宗教、啓蒙や人類の歴史など、多岐にわたる対象に向けられている。その意味において『基礎づけ』という著作は、カントの実践哲学の出発点ではあっても、終着点ではない。本講義では、『基礎づけ』の議論をふまえつつ、カント実践哲学のもつ多面性に触れながら、自らの理性に従って生きる人間の生のあり方や共同体の形成、理念の実現可能性の問題などを考えてみたい。
〔追記〕今学期は毎回オンデマンドで資料を配信する。
第1回講義内容
イントロダクション/カントの生涯とその時代
第2回講義内容
批判/形而上学
第3回講義内容
認識/魂・世界・神
第4回講義内容
善意志
第5回講義内容
定言命法
第6回講義内容
自律/目的の国
第7回講義内容
理性の事実/最高善
第8回講義内容
法
第9回講義内容
宗教/倫理
第10回講義内容
平和/国家連盟/世界市民
第11回講義内容
啓蒙
第12回講義内容
総括
その他の学習内容
・課題・レポート
小レポートや掲示板への書き込みなどの平常点と、期末の課題から総合的に判断する。
講義が開始されるまえに、『人倫(道徳)の形而上学の基礎づけ』と、カントについての概説書を最低一冊、読んでおいてください。講義内で取り上げる個々のトピックは変更される可能性があります。対面での授業ができないので、すべてオンラインでのやり取りになります。何か質問や問題があれば、積極的に連絡を取るようにしてください。