科目名 | |||
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教育学概論 | |||
担当教員名 | |||
伊藤 敦広 | |||
科目設置 | 文学部専門教育科目 | 授業形態 | 夜間スクーリング |
科目種別・類 | 第1類 | 単位 | 2 |
キャンパス | 三田 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2020 | 授業コード | 52024 |
開講期間 | 10月1日(木)~12月24日(木) | 曜日・時間等 | 木曜日、18:20~20:05 |
教育学は18世紀から19世紀にかけて西洋で成立した学問分野です。この時代は「近代」と形容される時期でもあるため、当時成立した教育学は(良い意味も悪い意味でも)「近代」的特徴を帯びていると考えられます。たとえば「個性」、「主体性」、「自律」、「自由」、「平等」、「人権」といった、我々が教育を語る際に日常的に使う言葉(概念)も、明らかに(西洋)近代的な特色を帯びています。したがって近代教育の起源にまでさかのぼり、その特性を知ることで、現代の教育学上の諸問題についてもいっそう理解を深めることが可能になります。
本講義は近代教育の枠組みについての基礎知識を修得すること、ならびに近代教育を多角的・批判的に考察することを通じて、現代教育の概観を得ることを目的とします。本講義で取り上げる具体的な問題としては、人間の他の行為とは異なる「教育」概念特有の性質とはなにか、教育学の学問的特性とはなにか、近代の教育観・子供観の特徴はなにか、近代教育制度の理念とはなにか、教師像にはどのような類型があるか、道徳教育の意義と課題はなにか、近現代の大学の役割はなにか、などが挙げられます。これらの問題を検討するなかで、受講者が自身の(被)教育経験を振り返りつつ、現代の教育のあり方について批判的に洞察する能力を養うことを目標とします。
※2020年度の授業はオンラインでの実施となりました。本科目は「(オンデマンド配信)授業録画配信方式」で実施します。
第1回講義内容
イントロダクション
第2回講義内容
教育という視座
第3回講義内容
教育学の学問論的特徴
第4回講義内容
前近代における教育現実
第5回講義内容
近代的子供観と教育観
第6回講義内容
学校教育制度の成立
第7回講義内容
学校教育制度の展開
第8回講義内容
教師像の問題
第9回講義内容
道徳教育の問題
第10回講義内容
近代大学の理念
第11回講義内容
現代大学と生涯にわたる人間形成
第12回講義内容
試験・総括
その他の学習内容
・小テスト
授業への取り組みと最終日の試験(レポート)により総合的に評価します。
プリントを適宜配布する
教育学の歴史/アルベルト・レーブレ 青土社 2015
教育学(ヒューマニティーズ)/広田照幸 岩波書店 2009
教育学入門(上下巻)/村井実 講談社 1976
日本教育史/山本正身 慶應義塾大学出版会 2014
西洋教育思想史/眞壁宏幹(編) 慶應義塾大学出版会 2016
講義中に指示する一定量の文献・資料を熟読することを求めます(参考文献や配付資料等を用いた予習には、60分以上かかることが想定されます)。
毎回授業内容に関するコメントを求める予定なので,積極的に授業に参加することを求めます。