慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
国際法
担当教員名
尹 仁河
科目設置 法学部専門教育科目 授業形態 秋期メディア授業
科目種別・類 甲類・乙類 単位 2
キャンパス - 共通開講学部 経済学部でも開講する
設置年度 2020 授業コード M2076

授業科目の概要

国際法は、武力紛争、軍縮、紛争解決、責任、領域、海洋、宇宙、環境、人権など幅広い分野を対象とする、国際社会の法秩序を形成する規範です。
人類の歴史では数多くの戦争により幾千万の命が失われてきました。1945年国連憲章は前文で「われらの一生のうちに二度まで言語に絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨害から将来の世代を救い、基本的人権と人間の尊厳及び価値と男女及び大小各国の同権とに関する信念をあらためて確認し、正義と条約その他の国際法の源泉から生ずる義務の尊重とを維持することができる条件を確立し、…」と謳い、平和を基調とする新しい国際秩序を築くと表明しています。国連憲章が加盟国に国際紛争の平和的解決義務を課し、武力行使を禁止したにもかかわらず、私たちは日々ニュースで犠牲者の姿を目にします。国際社会で生じている諸問題に対して、適用可能な条約や国際慣習法はあるのでしょうか。国際法の現状、限界、意義を考察します。
この授業では、国際法の基本構造および概念について学び、現実に起きている問題を国際法の観点から検討していきます。国際社会を見る眼としては政治・経済・文化など様々な観点がありますが、法的観点から分析する力を養うことを目標にします。

授業科目の内容

第1回講義内容
国際法とは

第2回講義内容
国際法の法源<条約、国際慣習法>

第3回講義内容
国際法と国内法

第4回講義内容
条約法

第5回講義内容
国際法の主体 <国、国際機構、人民、個人>

第6回講義内容
国際人権法

第7回講義内容
国際法における空間秩序(領域、海洋法)

第8回講義内容
国際責任法

第9回講義内容
国際紛争の平和的解決、国際裁判手続(国際司法裁判所)

第10回講義内容
武力行使の禁止、自衛権、国連の集団安全保障体制

第11回講義内容
国際人道法

成績評価方法

科目試験の結果、課題(レポート・小テスト)および授業の視聴状況による総合評価。

テキスト(教科書)※教科書は変更となる可能性がございます。

よくわかる国際法[第2版]/大森正仁 ミネルヴァ書房 2014

参考文献

オンライン授業システム内で配布する

受講上の要望、または受講上の前提条件

次回の授業範囲を予習し、条約集を手元において、該当する条約の規定を参照しながらテキストを読んでください。判例集の活用も有効です。(約60分)

課題(レポート・小テスト)

それぞれ1回ずつ実施。E-スクーリングの所定の画面にて、開講後2週間以内に締切日と課題内容をお知らせいたします。