慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
フランス語(上級)IV-B
担当教員名
宮代 康丈
科目設置 総合教育科目 授業形態 夏期スクーリング
科目種別・類 外国語科目/フランス語 単位 1
キャンパス 三田 共通開講学部 -
設置年度 2020 授業コード 22049
開講期間 II期 8/18~8/23 曜日・時間等 3~4限 14:15~18:00

授業科目の内容

中級程度の文法知識を持っていることを前提に、フランス語圏で実際に出版されている本を一冊まるごと読みます。授業で取り上げるのは、François OstのAntigone voilée(2010)です。この演劇作品は、古典ギリシア悲劇の傑作であるソポクレス『アンティゴネー』を、ベルギーの法哲学者であるフランソワ・オストが現代の社会問題を念頭に置いて翻案したものです。手榴弾の爆発事故で死亡した兄にテロリストの嫌疑が掛けられる。妹アイシャは、学校側から禁止されているにもかかわらず、ヴェール(ヒジャブ)をかぶり、兄の弔いをする。アイシャはどのように自分の行いの正しさを訴えるのか。この授業では、フランス語に慣れるために、1回の授業で多くのページを読み進めますが、それでも各種の単語や表現、構文については緻密な理解を求めます。フランス語で書いたり話したりする時に、この授業を通して身に着けた事項を実際に応用して使えるようになることが最終的な目標です。
 

第1回講義内容
プロローグ・第1間奏曲の読解・文法説明

第2回講義内容
第1エペイソディオン・第2間奏曲の読解・文法説明(1)

第3回講義内容
第1エペイソディオン・第2間奏曲の読解・文法説明(2)

第4回講義内容
第2エペイソディオン・第3間奏曲の読解・文法説明(1)

第5回講義内容
第2エペイソディオン・第3間奏曲の読解・文法説明(2)

第6回講義内容
第3エペイソディオン・第4間奏曲の読解・文法説明(1)

第7回講義内容
第3エペイソディオン・第4間奏曲の読解・文法説明(2)

第8回講義内容
第4エペイソディオン・第5間奏曲の読解・文法説明(1)

第9回講義内容
第4エペイソディオン・第5間奏曲の読解・文法説明(2)

第10回講義内容
第5エペイソディオン・第6間奏曲の読解・文法説明

第11回講義内容
第6エペイソディオンの読解・文法説明

第12回講義内容
読解・文法のまとめ

その他の学習内容
  ・課題・レポート

成績評価方法

訳と文法に関する課題を合計6回「小レポート」として出します。授業配信の視聴を必須とし、かつ小レポートの出来を基にして成績評価をおこないます。

テキスト(教科書)※教科書は変更となる可能性がございます。

Antigone voilée/François Ost De Boeck 2010

参考文献

『ヴェールを被ったアンティゴネー』(伊達聖伸訳)/フランソワ・オスト 小鳥遊書房 2019

受講上の要望、または受講上の前提条件

中級程度の文法知識を持っていることが受講の前提です。スクーリングの開始までに、劇の本体部分(プロローグから第6エペイソディオンの終わりまで)について、事前に自分で辞書を引いて語句の意味を予習しておいてください。各回の指定箇所について、それぞれ少なくとも30分程度の準備時間は必要になるでしょう。

なお、COVID-19の影響により、大学へのテキストの入荷が遅延しています。7月下旬頃になっても入荷されず、発送が難しい場合には、別の教材を使用する可能性があります。その際には、詳細はkcc-channelで告知します。