科目名 | |||
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アメリカ文学 | |||
担当教員名 | |||
巽 孝之 | |||
科目設置 | 文学部専門教育科目 | 授業形態 | 夏期スクーリング |
科目種別・類 | 第3類 | 単位 | 2 |
キャンパス | 日吉 | 共通開講学部 | - |
設置年度 | 2020 | 授業コード | 52050 |
開講期間 | I期 8/11~8/16 | 曜日・時間等 | 3~4限 14:15~18:00 |
アメリカ文学に親しむには、植民地時代以来、アメリカ文学史において長く培われたアメリカン・ナラティヴの形成と発展に注目することが不可欠である。コロニアリズムからポスト・アメリカニズムへおよぶ射程の中で、文学はいったいどのように歴史と連動したのか、あるいは歴史はいかに文学を創造したのか、アメリカ文学思想史の可能性を探る。
その学習過程では、17世紀から21世紀へ至るアメリカ英語表現はもとより土壌となる文化、それらが生み出した時代ごとの文学的名作を通したアメリカ文明への理解を、すべての回に於いて促していくことになる。
第1回講義内容
第1回 イントロダクション:アメリカン・ナラティヴの文学思想史
第2回講義内容
第2回 ピューリタン植民地時代 I:反律法主義論争
第3回講義内容
第3回 ピューリタン植民地時代 II:セイラムの魔女狩り
第4回講義内容
第4回 アメリカ独立革命時代 I:フランクリンとジェファソン
第5回講義内容
第5回 アメリカ独立革命時代 II:共和制文学の誕生
第6回講義内容
第6回 ロマンティシズム時代 I:ヤング・アメリカの戦略
第7回講義内容
第7回 ロマンティシズム時代 II:ポー、ホーソーン、メルヴィル
第8回講義内容
第8回 南北戦争前後の時代 I:ジェイコブズの奴隷体験記
第9回講義内容
第9回 南北戦争前後の時代 II:リンカーンのレトリック
第10回講義内容
第10回 リアリズムの時代:マーク・トウェイン、アンブローズ・ビアス、ジェイムズ兄弟
第11回講義内容
第11回 モダニズムの時代:エリオット、フォークナー、スタインベック
第12回講義内容
第12回 ポストモダニズムの時代:ピンチョン、ギブスン、エリクソン/総括
その他の学習内容
・小テスト
原則として毎日のミニ・レポート(1200~2000字程度)による。
ただし、人数次第では原則を変更する場合があるので、その際は、kcc-trackで連絡する。
『アメリカ文学史——駆動する物語の時空間』/巽孝之 慶應義塾大学出版会 2003年
『ニュー・アメリカニズム』/巽孝之 青土社 1995年/2019年
プリントを適宜配布する
巽孝之『新・アメリカ文学』(慶應義塾大学通信教育部、 2010年)に関連したプリントを用意する。
受講上の前提条件はとくにないが、アメリカ文学思想史を構築するにあたって下記の書物が刊行されているので、あらかじめ読破しておけば有益であろう。
Peter High, An Outline of American Literature. New York: Longman,1986. ISBN: 978-0582745025
巽孝之『リンカーンの世紀——アメリカ大統領たちの文学思想史』(青土社、2002年)。ISBN: 978-4791767021
巽孝之『モダニズムの惑星』(岩波書店、2013年)ISBN: 978-4000253178