授業科目の内容

〔授業の到達目標及びテーマ〕
　将来、英語教育に携わろうと思うものを対象に、中学校及び高等学校における外国語（英語）の学習・指導に関する知識と授業指導の基礎を身に付けさせることを授業目標とする。大枠としては、受講者が、カリキュラム・シラバスに関するもの、生徒の資質・能力を高める指導に関するもの、授業づくりに関するものを学習し、理解し、そして実際の授業指導に生かすことができるような力を養うことが学習到達目標である。

〔授業の概要〕
　内容的には、英語科教育法の理論的側面（目的論、カリキュラム論、教材論、学習者論、教授法論、評価方法論など）に基盤を置いたうえで、本授業においては、特に、英語科教育法の実践的側面（教育実習への準備を目的として、学生による模擬授業も含めて、学習指導案の書き方、4技能（スピーキング、リスニング、リーディング、ライティング）・文法、語彙、実践的コミュニケーション能力の指導法、ICTの活用等）について学び、理解し、実践する。これらの内容を学習する過程において、授業は教員の講義にとどまることなく、授業観察、授業体験、模擬授業などを盛り込んで行う。

〔授業予定〕
・ オンディマンド型の講義を受け、テレビ会議システムを使い受講者全員が模擬授業をし、英語科教育の実践的な側面を学ぶ。
・ 受講者数にもよるが、模擬授業は各自最低１回は担当する。なお、それぞれの模擬授業の後に、10分程度のフィードバック・セッションを行い、主観的・客観的に授業を振り返る。模擬授業のある回では、参加者は自ら模擬授業を実践するだけでなく、他の受講者の授業評価も行い、学び合う機会とする。
・なお、全員に模擬授業を担当してもらう関係から、履修人数によってシラバスが変更される。シラバスの変更点は初回授業時に周知する。

第1回講義内容
学習指導要領と英語教科書／学習到達目標の設定と指導計画及び学習指導案の作成

第2回講義内容
リスニング指導

第3回講義内容
スピーキング指導

第4回講義内容
リーディング指導

第5回講義内容
ライティング指導

第6回講義内容
4技能を統合した言語指導、教材及びICTを活用した指導

第7回講義内容
音声、文字、語彙・表現及び文法指導、学習者の特性や習熟度に応じた指導

第8回講義内容
異文化理解に関する指導、ティーム・ティーチング及び英語でのインタラクション

第9回講義内容
模擬授業（1）―中学生を対象として―

第10回講義内容
模擬授業（2）―中学生・高校生を対象として―

第11回講義内容
模擬授業（3）―高校生を対象として―

第12回講義内容
総括・試験

その他の学習内容
　　・kcc-track 等で通知する事前課題を行った上で出席すること。

成績評価方法

授業内活動、模擬授業及び試験をもとに総合的に評価します。

テキスト（教科書）※教科書は変更となる可能性がございます。

新学習指導要領にもとづく英語科教育法　第３版/望月昭彦（編著） 大修館書店 2018
CROWN English Communication I New Edition/霜崎 實（編著） 三省堂書店 2017

プリントを適宜配布する

参考文献

岡田圭子他（編著）（2015）『基礎から学ぶ英語科教育法』松柏社
文部科学省（2017）.『小学校学習指導要領』
文部科学省（2017）.『中学校学習指導要領』
文部科学省（2009）.『高等学校学習指導要領』
文部科学省 (2018) .『高等学校学習指導要領』

受講上の要望、または受講上の前提条件

短期間の集中講義となるので、事前・期間中の体調管理に気を付けて受講すること。また、講義はオンディマンド型、模擬授業ではテレビ会議システムを使うので、それぞれの受講方式についてあらかじめしっかりと理解・準備すること。テキスト「CROWN English Communication I New Edition」は検定教科書であるため大学を通して購入することができません。最寄り書店経由での取り寄せ等により購入してください。一般的に、書店経由での取り寄せには１０日程度かかりますので、余裕をもって入手してください。