慶應義塾大学通信教育部シラバス

科目名
生物学
科目設置 総合教育科目 授業形態 テキスト科目
科目種別・類 3分野科目/自然科学分野 単位 4
キャンパス - 共通開講学部 -
設置年度 2020 授業コード T0AC000303

講義要綱

近年、生命科学分野の発展はめざましいものがあります。医療や環境など、我々にとって身近な問題を考えるためにも、基礎固めとして生物学の考え方をしっかり学ぶ必要があります。この教科書は生物学の基礎からはじめ、生物学的諸問題をじっくり考えられるように作られています。テキストの内容をしっかり読みこなした上で、参考書を読めば、より深い理解が得られるでしょう。現在の『生物学』テキストは慶應義塾らしさを多く盛り込んだため、基礎部分がやや手薄になってしまっています。学生のみなさんの理解を助けるために2015年度よりサブテキストを指定しています。テキストと合わせて熟読してください。

テキストの読み方

生物学の各分野は非常に緊密に連携しているので、課題に関連する部分を読んだだけではしっかりした理解につながりません。全体に目を通した上で、関連する分野を繰り返し熟読することで理解が深まります。参考文献では基礎的な記述が省略されている場合があるので、必ずテキストの関連する内容を確認してからレポートを作成すること。補助教材『学習のすすめ』生物学の学び方も参照すること。

履修上の注意

この科目は実験スクーリングの履修が必要な科目です。スクーリング前にレポートに取り組んでみるか、少なくとも教科書に一通り目を通しておきましょう。
 この科目のレポートは1回の提出あたり2000字以内が基準です。大幅に超過することがないよう気をつけること。参考文献やインターネット情報の「関連ありそうな部分」を抜き書きしてつないでも良いレポートにはなりません。課題で求めていることに対して直接的かつ簡潔な記載を心がけること。
 科目試験は教科書の内容がしっかり理解できていることを重視します。十分な準備をして臨んでください。

成績評価方法

①レポートの評価、②実験スクーリングの評価、③科目試験の評価による総合評価が最終評価。

参考文献

サブテキスト:南雲保(編)『やさしい基礎生物学〔第2版〕』羊土社、2014年
第1回:佐々木裕之『エピジェネティクス入門』岩波科学ライブラリー、岩波書店、2005年
  武村政春ほか『Primary大学テキスト これだけはおさえたい生命科学』、実教出版、2010年

レポート作成上の注意

第1回
まず、テキスト(第1章、第3章、第4章)をよく読んで、内容を理解してください。さらに、ウイルスに関する参考文献を読んで、理解を深めてください。レポート課題の趣旨に沿って要点を整理し、論理的で説得力のあるレポートを作成してください。レポートの本文中で文献からの情報を引用する場合は、「○○は△△である(1)。☓☓は△△とは異なる(2)」というように、文章の末尾に引用文献の番号を書き入れ、レポートの最後に、番号に対応した文献の詳細を記載してください。

第2回
まず、テキストの第1章、第5章とサブテキストの第7章をよく読んでください。それ以外にもさまざまな資料を独自に探してレポート作成を進める必要があります。①と②は互いに密接に関連する内容なので、両者の関係を意識することで読みやすいレポートになります。内容の整合性や用語の統一などを心がけるとともに、無駄な重複がないようにまとめてください。字数はおおよその目安です。ただし、全体の文字数が2,000字を大きく越えることがないよう、簡潔にまとめてください。
図は、環境条件に応じて複数の生殖様式を使い分けることが一目瞭然となるように手描きで作成してください。単に参考資料上の図を書き写しただけではこのレポートに即した図にはならない場合もあります。生活環の説明に必要な情報が描かれているか、不要な情報が含まれていないか、よく吟味して作成してください。また、図を参照した説明では、図と文の対応を取りやすくする工夫を心がけ、図のどこに注目して読み進めれば良いのか読者が迷うことがないようにしてください。
参考文献には番号をつけ、本文中でその文献を参照した箇所に「(文献XX)」のような形でその文献番号を括弧書きで記してください。また図には「(文献XXを参考に作成)」という但し書きを添えてください。インターネット情報を参考にする場合は必ず出典を明示しているコンテンツを利用すること。可能であれば引用された成書や論文を読んだ上で、そちらを引用してください。

第3回
教科書第8章の8.9の記述を抜き書きするだけでは、十分なレポートにはなりません。教科書第8章だけでなく、第6章(とくに6.3.3は密接に関連する)やサブテキストの9.3や12.1なども熟読し、分からない用語や事項は、教科書やサブテキストなどでよく調べて、内容をよく理解して、自分の言葉でレポートを書いてください。この課題には、教科書とサブテキストの両方だけでも対応できると思いますが、他の文献やインターネット上の情報も大いに参考にしてください。教科書、サブテキスト、その他の文献やインターネット上の情報を参考にした部分には、それぞれ出典を明示してください。インターネット上の情報を利用する場合は情報の出所がはっきりしているものを利用しましょう。また、URLなどの明記も必要です。